WordPress 5.6ベータ1

以下は、Josepha が書いた WordPress.org 公式ブログの記事「WordPress 5.6 Beta 1」を訳したものです。

誤字脱字誤訳などありましたらフォーラムまでお知らせください


WordPress 5.6ベータ1をテストしていただけるようになりました。

このソフトウェアはまだ開発中ですので、本番サイトで使うことはおすすめしません。新しいバージョンを試すためにテストサイトを立ち上げることを検討してみてください。

WordPress 5.6ベータ版をテストする方法は2つあります。

WordPress 5.6は2020年12月8日に最終リリース予定ですが、そこにたどり着くためには、皆さんにきちんとテストにご協力いただくことが必要です。

エディターの改善

WordPress 5.6には、Gutenberg プラグインの7回分のリリースが含まれています。強化された機能の一部のハイライトをここでご紹介します。

  • カバーブロック内での動画位置のサポートを改善。
  • 翻訳可能な文字列など、ブロックパターンの機能強化。
  • 情報パネルの文字数、キーボードナビゲーションの改善など、ユーザーが次のステップを見つけやすくなるように調整。
  • ドラッグ & ドロップ機能やブロック移動ツールの UI を改善。

各リリースのすべての機能の詳細については、リリース投稿を参照してください。8.68.78.88.99.09.19.2

コアの改善

新デフォルトテーマ

Twenty Twenty-One で、毎年恒例だったデフォルトテーマが戻ってきました。このテーマは、Web アクセシビリティ規格であるレベル AAA への準拠を目指した、合理的でエレガントなデザインとなっています。

メジャーリリースの自動更新オプション

今回のリリースでは、待望の WordPress コアのメジャーリリース自動更新へのオプトイン機能が搭載されます。この機能を利用すれば、追加の作業を何も行うことなく、WordPress ソフトウェアのメジャーリリース更新をバックグラウンドで行うことができます。

PHP 8サポートの強化

PHP の次期メジャーバージョンリリースである8.0.0のリリースが、WordPress 5.6公開の数日前に予定されています。WordPress プロジェクトでは、できるだけ早く PHP の新バージョンに対応してきた歴史があり、今回のリリースもその例外ではありません。

PHP 8はメジャーバージョンのリリースのため、下位互換性や様々な API の互換性を壊すような変更も許されています。WordPress コントリビュータは、5.6 リリースサイクルの間、WordPress の PHP 8との間の既知の非互換性を修正するために懸命に取り組んできました。

WordPress 内の検出可能な問題はすべて修正することができますが、みなさんは PHP 8へアップグレードする前に、すべてのプラグインやテーマとの互換性があることを確認する必要があります。何を確認すべきかについての詳しい情報は、Making WordPress Core ブログをご覧ください。

REST API 認証用アプリケーションパスワード

REST API がコアに統合されて以来、プラグインを使用せずに利用できるのは cookie と nonce ベースの認証のみでした。これらの認証方法は開発者にとっては悩ましく、保護されたエンドポイントとのアプリケーションの対話に制限があることが少なくありません。

WordPress 5.6でアプリケーションパスワードが導入されることで、cookie の有効期限が切れた際の再認証の手間がなくなりました。変更する準備ができていない場合は、cookie と nonce 認証は WordPress にそのまま残りますので、ご心配なく。

アプリケーションパスワードはユーザー固有のものであり、特定のユーザーやアプリケーションへのアクセスを個別または全体的に許可したり、取り消したりすることが簡単にできます。最終利用時間などの情報がログに記録されるため、有効ではない認証情報や、予期せぬ場所からの不正行為者を追跡することも簡単です。

アクセシビリティの改善

WordPress はリリースのたびにアクセシビリティの向上に努めています。バージョン5.6も例外ではなく、多くのアクセシビリティの修正と強化が行われています。以下をぜひご覧ください。

  • ブロック選択の変更をウィンドウ上で手動で告知。
  • レンダリングの度にブロック選択ボタンにフォーカスを当てない。
  • ボタンの内側にクリップボードのテキストエリアをレンダリングしない。
  • Safari と Voiceover で矢印キーを使用した場合のドロップダウンメニューのフォーカスのずれを修正。
  • 複数のブロックを下方向にドラッグすると、間違った位置にブロックが挿入されていた問題を修正。
  • ブロック一覧表示の誤った aria 説明を修正。
  • プレビューメニューに矢印ナビゲーションを追加。
  • 無効化されたコンポーネント内でリンクをフォーカス可能にしない。

協力するには

今後数週間のうちに、上記の変更点などをより詳細に解説した5.6関連の開発者向けノートを公開します。Make WordPress Core blog をぜひウォッチしてください。

これまでにコントリビュータの皆さんが188件の WordPress 5.6のチケットを修正しました。その中には82件の新機能と機能強化が含まれており、さらに多くのバグ修正が行われています。

さらにテストをお願いします

バグのテストは、ベータ版の段階でリリースをさらに良くするための重要な部分であり、貢献するための素晴らしい方法です。

バグを見つけたと思った場合は、サポートフォーラムのアルファ・ベータエリア (日本語はこちら) に投稿できます。情報をお待ちしています。もし再現可能なバグ報告を書ける場合は WordPress Trac に報告してください。既知のバグ一覧はこちらで見ることができます。