WordPress 5.7 “エスペランサ”

以下は、Matt Mullenweg が書いた WordPress.org 公式ブログの記事「WordPress 5.7 “Esperanza”」を訳したものです。

誤字脱字誤訳などありましたらフォーラムまでお知らせください


WordPress 5.7 エスペランサ

管理画面に導入された新しいカラーパレット。よりシンプルな操作を可能にするエディター。適切な場所に配置されたコントロール。WordPress 5.7 はあなたがコンテンツに集中できる環境を作ります。

2021年最初の WordPress リリース、「エスペランサ」を紹介します。「エスペランサ」は現代の天才的ミュージシャン、エスペランサ・スポルディングにちなんで名付けられました。彼女の音楽家としての事績は多岐に渡り、気持ちを奮い立たせます。エスペランサ・スポルディングについてもっと知ってください。そして彼女の音楽を聴いてみてください !

この新しいバージョンではエディターの色設定を整理し、これまでコードを書いたり、プロを雇ったりすることなく変更することはできなかった箇所での操作が可能になりました。よく使うコントロールをさらに多数の必要な場所へ配置し、レイアウト変更もさらにシンプルになりました。

エディターがもっと使いやすくなりました

より多くの場所でのフォントサイズ調整: リストブロックとコードブロックでフォントサイズの制御が必要な時には、ブロック内でできるようになりました。この変更を行うためだけに別の画面に移動する必要はもうありません。

再利用可能ブロック: いくつかの機能強化により、再利用可能ブロックがより安定し、使いやすくなりました。また、「更新」ボタンをクリックすると、投稿時に自動保存されるようになりました。

インサーターのドラッグ & ドロップ: インサーターから直接、ブロックとブロックパターンを投稿にドラッグできます。

カスタムコーディング無しでできることがさらに多く

最大高の配置: カバーブロックのようなブロックを、ウィンドウ全体に表示できるようになりました。

ボタンブロック: 縦または横のレイアウトを選択できます。また、ボタンの幅を事前に設定したパーセンテージに設定できます。

ソーシャルアイコンブロック: アイコンのサイズを変更できるようになりました。

よりシンプルなデフォルトカラーパレット

この新しく効率化されたカラーパレットでは、WordPress のソースコードに含まれていたすべての色を、白と黒に対してWCAG 2.0AA 推奨コントラスト比を満たす7つのコアカラーと56の色調範囲にまとめました。

デフォルトの WordPress ダッシュボード配色の新しい配色を、テーマやプラグイン、またはその他のコンポーネントを作成するときに使用しましょう。詳細についてはカラーパレットの開発メモをご覧ください。

ワンクリックで HTTP から HTTPS へ

これからは、ワンクリックでサイトを HTTP から HTTPS へ切り替えられます。切り替えを行うと、WordPress はデータベースの URL を自動更新します。探したり推測したりする必要はもうありません。

新しい Robots API

新しい Robots API では robots メタタグにフィルターディレクティブを含めることができ、API には max-image-preview: large ディレクティブがデフォルトで含まれています。つまり、検索エンジンはより大きな画像プレビューを表示できます。これがトラフィックを後押ししてくれることもあるでしょう (サイトが not-public、つまり非公開とマークされている場合を除く)。

iframe の遅延読み込み

簡単に iframe を遅延読み込みできます。幅と高さの両方を指定すると、デフォルトで WordPress は iframe タグに loading="lazy" 属性を追加します。

jQuery 3.5.1 へのアップデート後の継続的なクリーンアップ

長年 jQuery は、ベーシックなツールではできなかった画面上の物に動きをつけるのを支援してきましたが、それは変化し続けており、jQuery もまた変化しています。

5.7では jQuery はさらに焦点を絞って干渉することが減り、コンソール内のメッセージも少なくなりました。

詳細はフィールドガイドを参照してください。

WordPress フィールドガイドの最新バージョンを参照してください。各変更の開発者向けノートをまとめた必読のガイドです。WordPress 5.7 フィールドガイド

リリースチーム

WordPress 5.7 は経験豊富な少数精鋭のリリースチームの主導によりリリースされました:

  • Release Lead: Matt Mullenweg
  • Triage Lead: Tonya Mork
  • Release Coordinator: Ebonie Butler
  • Core Tech Lead: Sergey Biryukov
  • Editor Tech Lead: Robert Anderson
  • Design Lead: Tim Hengeveld
  • Accessibility Lead: Sarah Ricker
  • Documentation Lead: Jb Audras
  • Test Lead: Monika Rao

このリリースは総勢481名のボランティア貢献者たちのハードワークの賜物です。GitHub では約250件のチケットと約950件のプルリクエストが作成され、活発な協働が行われました。(翻訳者より: 日本語版では貢献者全員の名前を載せることができませんので、オリジナルの英語版リリース告知をぜひ参照してください。)