以下は、Jeffrey Paul が書いた WordPress.org 公式ブログの記事「WordPress 5.8 Beta 1」を訳したものです。
誤字脱字誤訳などありましたらフォーラムまでお知らせください。
WordPress 5.8 ベータ 1 がテストいただけるようになりました。
このソフトウェアはまだ開発中ですので、本番運用中のサイトでの使用はおすすめできません。テストサイトでこの新しいバージョンを試してみることをおすすめします。
WordPress 5.8 ベータ 1 のテストは、次の2つの方法で行うことができます。
- WordPress Beta Tester プラグインをインストールして有効化する(「最前線」チャンネルと「ベータ / RC のみ」ストリームを選択)。
- ベータ版(zip 形式)を直接ダウンロードする。
正式リリースは、2021年7月20日を予定しています。これから6週間後、このリリースを適切にテストし、可能な限り良いものにするためには、皆様の協力が不可欠です。
Make WordPress Core ブログでは、今後数週間のうちに 5.8 関連の開発者向けノートを公開し、詳細・その他変更点について詳しく説明していきますので、ぜひご覧ください。
5.8 で何が新しくなったのか? まずは、ハイライトをご紹介します。
ハイライト
パワフルなブロック
- 「固定ページリスト」「サイトのタイトル」「ロゴ」「キャッチフレーズ」など、新しいブロックや表現力豊かなツールが登場しました。パワフルな「クエリーループ」ブロックは、投稿リストを複数の方法で表示でき、新しいブロックパターンでは、その柔軟性と創造的な可能性を活かすことができるでしょう。
- ツールバーの親を選択するためのボタンで、ネストされたブロックの操作が容易になりました。異なるブロックタイプのボタンにカーソルを置いたり、フォーカスすると、ブロックのアウトラインが表示されるようになりました。また「選択」モードでも、ドラッグアンドドロップできるよう、ブロックのハンドルが表示されるようになりました。
- 複雑なブロックやパターンの移動に役立つ、切り替え可能なリスト表示パネルが登場しました。
- 再利用ブロックの作成フローが改善され、リビジョンがサポートされました。
- 新しいデュオトーンブロックは、メディアブロックで画像効果を追加したり、サードパーティ製のブロックでもサポート可能です。カラープリセットは、テーマでカスタマイズすることもできます。
パターンの選択
ブロックの設定時にパターンの提案・選択ができるようになり、パワフルな新しいフローを提供します。また、パターンの変換も可能となり、ブロックやブロックの集まりを異なるパターンに変換することもできます。
新しいパターンのコレクションと、WordPress.org で公開予定のパターンディレクトリとの初期統合も含まれます。
ツールの改善
- 新しいテンプレートエディターでは、ブロックを使ってページに新しいカスタムテンプレートを作成できます。
- テーマから theme.json ファイルを使用してスタイリングの制御・設定を行えるようになりました。これには、レイアウト設定、ブロックサポート、カラーパレットなどが含まれます。
- 更なるカラー、タイポグラフィ、余白のオプション、カバー背景のドラッグアンドドロップ、ブロック変換オプション、ファイルブロック内での PDF の埋め込みなど、新しいデザインツールや既存ブロックの強化が行われました。
- エディターのレンダリング方法が改善され、フロントエンドに近い形で表示されるようになりました。
Internet Explorer 11
今年で WordPress における Internet Explorer 11 のサポートは終了となります。今回のリリースでは、変更点の多くがマージされていますので、ベータ、RC の期間にテストを行ってください!
ウィジェットエリアでのブロック
- 新しいウィジェット画面とカスタマイザーを使って、テーマのウィジェットエリアで任意のブロックを使用できるようになりました。
- 既存のサードパーティ製ウィジェットは、レガシーウィジェットブロックを介して引き続き動作します。
- まだ完全に切り替える準備ができていませんか?移行を容易にするために、ユーザーは Classic Widgets プラグインを利用できます。また、テーマからは
remove_theme_support( 'widgets-block-editor' )
を呼び出すことができます。
変更点が見つかりませんか?この後に改善点の続きがありますのでご覧ください。
ご協力いただけること
テストをしてください!
バグのテストは、ベータ段階でリリースに磨きをかけるための重要な作業であり WordPress に貢献するための素晴らしい方法です。
バグを見つけた場合は、サポートフォーラムの Alpha/Beta エリアに投稿してください。情報をお待ちしています!再現可能なバグのレポートが書ける方は WordPress Trac に報告してください。こちらでは既知のバグも確認できます。
ご参加ありがとうございます。楽しいテストを!
本リリースでの改善点
- 再利用ブロック、カバーブロック、テーブルブロック、リストビュー、Rich text プレースホルダー、テンプレート編集モード、ブロック挿入ツール、トップツールバーの改善
- クエリーループブロックでは、クエリー/フィルターを使用して、テンプレートに基づいた柔軟な投稿リストを作成できます。パターンとの併用が最適です。
- エディターとフロントエンド間の同等性の改善、ブロックツールバー構成の標準化
- カスタマイザー内でのブロックウィジェット
- グローバルスタイル、グローバル設定 API の導入。theme.json ファイルを使用して、エディターの設定や利用可能なカスタマイズツール、スタイルブロックを制御します。テンプレートエディターを iframe 内で開くことで、より正確にフロントエンドを再現します。
- メディアやテキストをカラムに変換する機能
- ファイルブロックから PDF を埋め込む機能
- ソーシャルリンクとボタンの余白オプション、スペーサーブロックの幅調整
- Twemoji がバージョン 13.1 にアップデートされ、たくさんの新しい Emoji が追加されました。
- エディターのパフォーマンス向上
- 後続の空の段落からライティングプロンプトを隠す
- より分かりやすいパブリッシング UI
- 縮小サイズ画像のデフォルトフォーマットを設定する機能を追加し、WebP にも対応しました。
- widgets.php と customize.php にウィジェットブロックエディターを追加
- デフォルトテーマにブロックパターンを追加
- プラグインディレクトリ以外で管理されているプラグインを WordPress.org 管理外としてマークする機能の追加
- 再利用ブロックカスタム投稿タイプでリビジョン機能を有効化
- ページ上に存在するブロックのスクリプトやスタイルのアセットのみをキューに追加
- 既存のフィルターを廃止し、代わりにコンテキストを考慮したフィルターを導入することで、ブロックエディターの設定を抽象化
- 新しいサイドバー、ウィジェット、widget-types REST API エンドポイント
- REST API で投稿をクエリーする際に、タームの関係を変更できるようになりました。
- サイトヘルスがカスタムサブメニュー、カスタムページに対応しました。
- 利用可能なテーマアップデートの数を管理メニューに表示
- キャッシュされた
get_pages()
の呼び出しを高速化 - Underscore を 1.8.3 から 1.9.1 にアップデート
Gutenberg リリースのすべての機能詳細については 10.0、10.1、10.2、10.3、10.4、10.5、10.6、10.7 の記事をご覧ください。これらの変更に加えて WordPress 5.8 では、88の新機能と強化を含む215のチケットが修正されており、この後、さらにバグの修正が行われていきます。