以下の内容は Dan Soschin さんによる WordPress.org 公式ブログの記事「WordPress 6.0 Beta 1」を日本語に訳したものです。
誤字脱字、誤訳などありましたらフォーラムまでお知らせください。
WordPress 6.0 ベータ 1 が公開されました。ダウンロードして試用することが可能です。
このバージョンの WordPress ソフトウェアは未だ開発段階にあるものです。本番運用中の重要なウェブサイトへのインストール、実行、テストの実施はリスクが大きいので絶対に避けてください。テスト専用のサーバーを立ち上げてその上でテストを実施することが推奨されます。
WordPress 6.0 ベータ 1 のテストには以下の三通りの方法があります:
- 方法その1: WordPress Beta Tester プラグインをインストールして有効化する (「最前線」チャネルと「ベータ / RC のみ」ストリーム設定を選択) 。
- 方法その2: こちらからベータバージョンの zip ファイルを直接ダウンロードする。
- 方法その3: WP-CLI を利用してテストする:
wp core update --version=6.0-beta1
この方法は大文字と小文字が区別されないファイルシステムでは利用できないので注意。
WordPress 6.0 の正式版リリースは6週間ほど先の2022年5月24日を予定しています。
6.0 リリースサイクルに関する追加情報が利用可能です。
これからの数週間、Make WordPress Core ブログの 6.0 関連の開発者ノートにさらなる変更についての詳細が掲載されるのでチェックしてください。
バグのない WordPress を保つために – テストにご協力ください
WordPress の開発過程においてリリースの安定性を高める上でテストの実施が非常に重要になります。テストに協力することはまたプロジェクトへの大きな貢献にもなります。ベータリリースのテストにこれまでに参加したことがない方には、まず最初の一歩を踏み出すための足がかりとしてこちらの詳細なガイドが役に立つでしょう。
テストは、今回ならびに将来の WordPress リリースが可能な限り安定して問題のないものになることを確かにする上で不可欠な過程です。そして、テストは誰でも参加が可能です。WordPress コミュニティのメンバーであるあなたの協力が大きな支えになります。
今回のようなリリースのテストについてもっと知りたいなら、Make Core のテストについての呼びかけを参照してみてください。Making WordPress の Slack ワークスペース内の自由参加チャネルで議論に参加することもできます。
問題に遭遇したかもと思った時は、まずサポートフォーラムのアルファ・ベータエリアに報告をしてください。再現可能なバグ報告の作成に慣れている方は WordPress Trac への報告をお願いします。既知のバグの一覧も Trac で閲覧可能です。
現時点での最新メジャーリリースである WordPress 5.9 の公開より後にリリースされた Gutenberg の機能について調べたい場合は、以下の What’s New In Gutenberg 投稿を参照してください: 13.0 (未公開)、12.9、12.8、12.7、12.6、12.5、12.4、12.3、12.2、12.1、12.0。
特記される400超の更新と500超のバグ修正に加え、WordPress 6.0 コアに関する189件のチケット (91件の新機能と既存機能の強化を含む) が貢献者の協力により修正されました。そして今なお進められている修正が多数あります。
みどころ紹介
WordPress 6.0 で導入される新機能を紹介します。
WordPress 6.0 では多種多様な改善が行われます。以下に挙げるのはそのほんの一部です:
- スタイル切り替え: 全部入りブロックテーマの内部でサイトのルック・アンド・フィールを切り替えることが可能。テーマそのものを変更する必要はありません !
- 拡充されたテンプレートオプション: 5種類の新たなテンプレート (投稿者、日付、カテゴリー、タグ、タクソノミー) のブロックによる編集が可能。
- マルチセレクト: 複数のブロックにまたがってテキストを選択することが容易に。
- スタイルの保持: カスタムスタイルを保存します。ブロック間での変換や新規ボタンの作成にも対応。
- より多くの場面でより多くのパターンを: 状況に応じてクイックインサーターが作業中のテンプレートパーツやページに関連したパターンの優先表示を行います。
- リスト表示の改善: 新たに導入されたキーボードショートカット (シフトキー + クリック) により、複数ブロックの同時選択による一括操作 (配置変更、削除など) が可能になります。また、デフォルト表示中から折り畳まれたコンテンツをすぐに見つけられるようにするなどの様々な改善が行われています。
- デザインツールの洗練: 新しいカラーパネル、透明度設定、さらに多様になったグループブロックを利用した従来にない配置オプション (スタック、行) の作成、カバーブロック内部にアイキャッチ画像を配置する機能、アイキャッチ画像の正確なサイズ設定、ギャラリーブロックのギャップのサポート、等々。
- 新しいブロック: コメント、「続きを読む」、クエリーループの結果ゼロ、投稿者略歴、アバターの各ブロック。
- ブロック施錠 UI: 選択によりブロックの削除、移動、あるいはその両方の操作を禁止する設定がエディターの中から可能に。
- ブロックテーマのエクスポート: 改善されたブロックテーマエクスポートツールを試してみましょう。WordPress がコーディング不要の視覚的なブロックテーマ構築に近づいていることが実感できるはずです。
- Web フォント API: PHP または theme.json によるローカルフォントの管理。