以下は WordPress.org 公式ブログの記事「WordPress 6.9 Beta 1」の翻訳です。
誤字脱字誤訳などありましたらフォーラムまでお知らせください。
WordPress 6.9 ベータ1の準備ができました。ダウンロードして、テストをお願いします。
この WordPress ソフトウェアのベータ版は開発中です。このバージョンの WordPress を本番環境やミッションクリティカルなサイトでインストール、実行、テストしないでください。新機能を試すには、代わりにテスト環境やローカルサイトをセットアップしてください。
WordPress 6.9ベータ1をテストする方法
WordPress 6.9ベータ1は以下のいずれかの方法でテストできます。
| WordPress Beta Tester プラグイン | WordPress Beta Tester プラグインをインストールして有効化する。設定では「最前線」チャンネルと「ベータ / RC のみ」ストリームを選択します。 |
| 直接ダウンロード | Beta 1 version (zip) をダウンロードして、WordPress サイトにインストールする。 |
| コマンドライン (WP-CLI) | WP-CLI コマンドを実行する。 wp core update --version=6.9-beta1 |
| WordPress Playground | 6.9 Beta 1 WordPress Playground instance を使用する。ブラウザで直接ソフトウェアをテストできます。セットアップは必要ありません。クリックするだけで起動します ! |
WordPress 6.9の最終リリース日は2025年12月2日を予定しています。リリーススケジュールの詳細はこちらをご覧ください。ベータ版と RC 版のテストにご協力いただくことは、最終リリースを安定した、パワフルなものにするために必要不可欠です。テストにご協力くださる皆様に感謝いたします。
あなたのテストが重要です !
問題点のテストは、あらゆるソフトウェアの開発において重要です。また、誰もが貢献できる意味のある手段です。経験の有無は関係ありません。WordPress 6.9でテストする内容の詳細については、こちらをご覧ください。
問題に遭遇したら、まずサポートフォーラムのアルファ・ベータエリアに報告をしてください。再現可能なバグ報告の作成に慣れている方は WordPress Trac への報告をお願いします。既知のバグの一覧も Trac で閲覧可能です。
リリースのテスト全般について知りたければ、Make Core におけるテスト関連タスクをフォローし、Making WordPress Slack の #core-test チャンネルに参加してください。
WordPress 6.9には、これまで Gutenberg プラグインでのみ利用できた多くの新機能が追加されます。WordPress 6.8以降の Gutenberg の更新については一連の What’s new in Gutenberg 投稿 (20.4 & 20.5, 20.6 & 20.7,20.8 & 20.9,21,21.1,21.2, 21.3, 21.4, 21.5,21.6, 21.7, 21.8 & 21.9) を参照してください。
WordPress 6.9 ベータ1の新機能
このリリースは、編集、共同作業、開発者向け機能の大きな進歩をもたらします。
サイトエディター
拡張テンプレート管理
スラッグごとに複数のテンプレートを作成し、公開前に下書きし、必要に応じてテンプレートを有効化または無効化し、テーマを切り替えてもカスタムテンプレートを保持します。
コンテンツ作成とエディター機能
ノート
個々のブロックにノートを添付できるようになりました。これにより、非同期の共同作業が可能になり、編集ワークフローの効率が向上します。これは以前は「ブロックコメント」と呼ばれていました。
フロントエンドでブロックを非表示
ブロックをフロントエンドから非表示にしながら、バックエンドでは編集可能なままにすることができます。これにより、ステージング、代替デザインの検討、非破壊的なワークフローがサポートされます。
新しいブロック
アコーディオン、タームクエリー、数式ブロック、読了時間。段落ブロックと見出しブロックで「テキストを合わせる (Fit text)」書式設定オプションが利用できるようになり、サイト構築の柔軟性が向上しました。
ドラッグ & ドロップによるブロック操作
これまでのようにコピーをドラッグするのではなく、コンテンツの並べ替え時に実際のブロックそのものをエディター内で移動できるようになりました。その結果、すべてのユーザーにとって、より視覚的で使いやすい編集体験が実現しています。
コマンドパレット
コマンドパレット
コマンドパレットがエディターとダッシュボードの両方で利用できるようになりました。コマンドパレットはダッシュボードのどこからでも Ctrl+K または Command+K で起動できます。これにより、ナビゲーションや操作をこれまでよりも速く、簡単に行えます。コマンドパレットに文字を入力するだけで、検索、特定の画面へのジャンプ、またはアクションの実行が可能です。
この機能は、新しい Abilities API との将来的な連携に向けた基盤にもなっています。
開発者向け・API アップデート
新しい Abilities API
AI 連携や開発者による自動化を目的に設計された、入力と出力が定義された WordPress の呼び出し可能な機能を一元管理するレジストリが追加されました。
Interactivity API の改善
新しいアルゴリズムによりクライアントサイドでのナビゲーションが強化され、即時検索と優れたアセット管理を実現します。条件付きアセット読み込み、地域固有のコンテンツ、オプトイン方式のフルページナビゲーションのサポートが含まれます。
DataViews と DataForm コンポーネント
より多くのフィールドタイプと新レイアウトのサポートを導入しました。DataViews は大規模データセット向けに無限スクロールを提供し、ロックされたフィルターの使用を可能にしています。新たな DataViewsPicker による複数選択機能も強化されました。
HTML API
ブロック、サイトエディター、カスタムプラグイン全体で、HTML の解析、変換、検証が、より安全かつ効率的に行えるよう改善されました。プログラムによる HTML 操作の精度が向上しました。
Block Binding API
Date ブロックがバインディングに対応し、Image ブロックではキャプションのバインドが可能になりました。バインディングエディターのユーザーインターフェースも改善され、カスタムソースを柔軟に追加できるようになっています。
パフォーマンス
- テンプレート拡張出力バッファ
- クラシックテーマではブロックスタイルをオンデマンドで読み込み、使用する CSS 量を削減
- スクリプトおよびスクリプトモジュールの
fetchpriorityサポート - フッターへのスクリプトモジュール出力サポート
- レンダリングブロック削減のためスタイルシートのインライン化を強化
- コアブロックテーマでのスタイルシートのミニフィケーション
- 非表示ブロックのスクリプトとスタイルはデフォルトで省略
- 絵文字検出スクリプトはスクリプトモジュールに変換され、フッターに移動
- データベースクエリの最適化とキャッシュ
- TTFB への影響軽減のため、cronは起動時ではなくシャットダウン時に起動
- RSS フィードキャッシュの改善
- UTF-8処理の最適化
追加情報
- 6.9では新しいデフォルトテーマは提供されません: 6.9にはバンドルテーマは同梱されません。編集体験の向上、API サポート、パフォーマンス強化に重点を置いています。
- 早期プレビュープラグイン: MCP アダプターと PHP AI クライアントは6.9と同時に正規パッケージおよびプラグインとしてリリースされますが、コアの一部ではありません。
- MCP アダプターは WordPress Abilities を AI エージェントが利用可能な MCP ツールに変換します。
- PHP AI クライアントは WordPress が LLMS に接続し、AI を活用したコンテンツ作成を可能にします。
あなたのためにベータ1で一句
Beta moon arises,
In its glow, we debug dreams—
Stable stars ahead.
ベータの月 昇り、
その光の下 夢をデバッグす
安定の星、先に見ゆ。
Props to @amykamala @jeffpaul @krupajnanda @bph @psykro, @wildworks, @joedolson , @westonruter & @priethor この投稿のレビューとコラボレーションに対して
協力者: @nukaga, @atachibana