WordPress Foundation

以下は、2010年1月22日に Jane Wells が書いた WordPress.org 公式ブログの記事、「WordPress Foundation」を訳したものです。本文内のリンク先はすべて英語ページです。


WordPress Foundation のサイトに、最初の投稿が行われたことをご報告できるのを心より嬉しく思います。この組織の後援で今後どういうことが起こっていくのかを考えるだけでもわくわくしますが、もうひとつとても楽しみなことに、同サイトは WordPress 3.0 に含められる新デフォルトテーマ「2010」の開発バージョンを使っているんです。ぜひ、ご覧になってみてください

2010年のオープンソースデザイン計画

以下は、2010年1月13日に Jane Wells が書いた WordPress.org 公式ブログの記事、「2010 Open Source Design Plans」を訳したものです。


2010年は私たちにとって、オープンソース的なデザインプロセスの大海へ思い切って飛び込む年になります。今までにも少し浅瀬に足を踏み入れてはいましたが(アイコンコンテストTrac チケットのグラフィックデザインコンポーネントヘッダーリデザインコンテスト)、今年はもっと大きな変化が見られるはずです。もし参加したい方は、以下を読んでみてください。

メーリングリスト: 開発者には、コアやプラグインのコードについて話し合うための wp-hackers メーリングリストがあります。UI/UX(ユーザーインターフェース・ユーザーエクスペリエンス)についての話題も時々出てくることはありますが、ナビゲーションメニューのラベル、色の階調、ボタンのスタイル、レイアウト、アライメントなど話しあうべきことは山のようにあり、それを wp-hackers でするとややこしいことになってしまいます。デザイナーたちにも独自のメーリングリストが必要です。そこで、新しく wp-ui リストができました。WordPress インターフェースやユーザーエクスペリエンスの改善や、デザイン関連プロジェクトの進展(例えば、オープンなデザイン課題など)について話し合いをするために登録しましょう。

デザイン課題: 過去に行ったアイコンデザインやヘッダーリデザインコンテストからたくさんのことを学びました。そして、WordPress のオープンソースプロジェクトに参加したいという UI/UX デザイナーのみなさんにもっとその機会があるように、こういったオープンなデザイン課題をもっと定期的に出したいと思っています。課題を小さめに設定して一ヶ月に一度程度行えれば、初めての人も簡単に参加することもできて理想的です。課題を公開する度に、先ほど紹介したメーリングリストでアイディアを交換したり、最適な解決方法に向かって作業を進めていったりすることができます。個人的には、こういった課題がコンペや競争ではなく、コラボレーションといった形に進化していくといいなと考えています。今月の終わりに一つ目の課題を公開しますので、興味がある方はメーリングリストに是非登録してください(ヒント: ダッシュボードの「現在の状況」モジュールの情報デザインを改良する課題、表示レイアウトに関する課題などををこれから予定しています。し、)。

分散型ユーザビリティテスト: 去年これを始めようと試み、何十人かのユーザビリティ専門家の方がボランティアとして手を上げてくださいました。しかし、スケジュールとインフラ関連の問題によって、進捗が遅れていました。メーリングリストを始めとして、「UI/UX 貢献者チーム」用のインフラができていくことで、このプロジェクトを再開しやすくなるはずです。

IRC でのおしゃべり: IRC の #wordpress-dev チャンネルで毎週行われている開発者チャットは、とても生産的なものになっています。irc.freenode.net の #wordpress-ui にも新しいチャンネルを作り、UI/UX 貢献者が井戸端会議をできるような場にしたいと思っています。また、立ち寄ってコアの UI/UX について話し合いをする以外にも、毎週定期的なチャットを計画中です(注: このチャンネルは、ブログのテーマづくりなどについて話し合うところではありません。WordPress アプリケーション自体のデザインに向けた議論の場です)。メーリングリストでの最初の議題は、この定期チャットの日時を決定する件になるでしょう。

独自のブログ: ここでもコード貢献者のインフラにならって、UI/UX 関連の更新情報、告知、進捗報告などに使うブログを作るつもりです。近々 WordPress.org 上に登場する予定ですが、完成したらメーリングリストでお知らせします。

ということで、デザインスキルを活かして WordPress コアに貢献したい方は、wp-ui メーリングリストに参加して、楽しい一年にしましょう!

2010年初旬の WordCamp

以下は、2010年1月4日に Jane Wells が書いた WordPress.org 公式ブログの記事、「Early 2010 WordCamps」を訳したものです。


年末年始にはゆっくりと休むことができましたか?そうだと良いんですが。なんといっても、2010年には WordPress に関するたくさんの注目すべき出来事が待ち構えていますからね。

今週後半、ユーザーの方々のフィードバックをもとにした WordPress 3.0 のスコープを、IRC チャット()にて決定します。これには、WordPress への WordPress MU 機能の追加なども含みます。でも、IRC だけじゃつまらないですよね。だから、私たちは WordCamp(ワードキャンプ)が大好きなんです!

WordCamp に参加するのは、地域のコミュニティで WordPress を使っている人たちに出会う良いきっかけになります。また、WordPress をこれまで育ててきたコア貢献者、テーマデザイナー、プラグイン開発者、Codex ライター、サポートフォーラム参加者などのボランティアに会えることもあります。

「WordCamp に参加する」「最低5人、地域のユーザーに新しく出会う」「何か新しいことを学ぶ」という目標を、2010年の抱負に加えてみませんか。そして、もし機会があれば、WordPress オープンソースプロジェクトに時間と専門知識を捧げてくれたボランティアの誰かにビールかコーヒーでも一杯おごってあげる、という目標も達成してみてください。以下は、これから3ヶ月以内に予定されている WordCamp のリストと説明です。

北アメリカ

1月8〜9日: WordCamp アトランタ — 今年第一弾の WordCamp で、すでにチケットは(追加の分も!)売り切れてしまっています。人気が高かったため、会場がジョージア工科大学からサバンナ・カレッジ・オブ・アート・アンド・ デザイン(SCAD)へ変更になりました。キャンセル待ちリストもあるので、興味がある人はどうぞ。必ず参加できる方法は、スポンサーになることです。
アトランタでは、金曜の夜と土曜の日中にセッションが行われます。私(訳注: ジェーン・ウェルズ)が、土曜のセッションの先陣を切って「WordPress の抱負: 2010年に期待できること」というプレゼンをやります。デザイン、開発、コンテンツのトラックのセッションの後、一日の終わりには、主要開発者のマーク・ジェイクィスがタウンホール形式の質疑応答を行います。参加者リストには、たくさんのコア貢献者、テーマ・プラグイン開発者、サポート提供者が見受けられます。アトランタにしっかりした WordPress ユーザーベースがいることの表れですね。

1月23日: WordCamp ボストン — WordCamp ボストンは、他の WordCamp に一歩差をつけようとしているようです。11月に行われ、成功を収めた WordCamp NYC さえも追い越そうとする勢いです。ドック・サールズデビッド・ワインバーガーをマルチトラックセッションの基調講演者として迎え、アンカンファレンス、Ignite(ライトニングトーク)セッション、素敵な会場、そしてイベント後のパーティの計画まで、豪華な予定がぎっしりです。これには、過去の WordCamp 運営者のアドバイスに従い、数名だけで計画するかわりに運営チームを作り、仕事をうまく分散できるようにしたことが大きく関係しているでしょう。参加者リストには見たことのある名前がちらほらありますが、知らない人も沢山いるので、ボストンの WordPress コミュニティのみなさんに会えるのをたのしみにしています。まだチケットは購入可能ですので、アメリカ東海岸にいる人はぜひ行ってみてください。私も参加して、WordPress MU が WordPress 運営者にどういった影響を与えるかについてお話する予定です(その頃までにはそのこたえが分かり始めていると思います!)。

3月27〜28日: WordCamp トロント — 過去2度あった WordCamps トロントは大成功でした。3月に開催するというのを耳にしましたが、今のところ通知メールの登録者を募っているだけのようです。サイトは今週中にでもアップされる予定とのこと。今年のイベントを運営するボランティアも募集しているそうなので、興味があるなら参加するのにぴったりです。WordCamp で運営ボランティアとして参加するのは、たくさんの参加者と出会うのに最も良い方法のひとつですよ。

アジア

1月30日: WordCamp インドネシア — 今年の WordCamp インドネシアも再びジャカルタで開かれます。「どうぞお越しください!朝食とコーヒーを用意していますので、受付を済ませ、知らない人と話してみましょう。きっとすばらしいイベントになるでしょう!」という、セッションページの最初に書かれている言葉が素敵ですね。シングルトラックのセッションのみですが、臨時的なディスカッションや、小グループセッションのための時間も用意されています。

2月27日: WordCamp 福岡 — WordCamp Fukuoka は現在サイトを立ち上げている途中ですので、詳細については後でまたサイトをのぞいてみてください。ゲストスピーカーの一人として、Press This ブックマークレットやP2MonotoneDuotone などのテーマを開発した ノエル・ジャクソンの出演が決定しています。

ヨーロッパ

1月30日: WordCamp ギリシャ — WordCamp ギリシャはテッサロニキで開かれ、100〜150人乗参加者を予定しています。プログラムとしては、よくあるトピック(ハウツー、プログラミング、SEO、多言語サイトなど)に加え、ギリシャの WordPress プロジェクトを紹介する「クイックラウンド」も行われます。私が特に興味を持ったのは、「WordPress vs. Expression Engine」というセッションです。異なるパブリッシングプラットフォームを比較する際、どんな機能が取り上げられるのかを見るのはおもしろいものです。誰かが動画を録画して、WordPress.tv の WordCamp セクションに投稿してくれるといいなと思っています。

3月6〜7日: WordCamp アイルランド — WordCamp アイルランドはキルケニーにて開かれます。地理的に大きな国ではないにも関わらず、WordPress MU の主要開発者、ダナカ・オクィーヴなど、見ごたえのあるスピーカーが集合しています。プログラムはイントロ、ブロガー、開発者向けの3トラックです。会場に託児所を用意し、WordCamp としては初の本当に「ファミリー・フレンドリー」なイベントとなるようです。また、モバイル機器の充電ステーションも準備しているとのこと。良い考えですね。まだはっきりはしていませんが、私も多分行くことになると思います。

WordCamp に行きたいけど近くで開催されているか分からないという方は、WordCamp.org の公式イベント一覧が頻繁に更新されていますので、確認してみてください。もしあなたの町で WordCamp を開催したいという場合も、サイトのガイドラインをのぞいてみてください(訳注: 日本国内での開催に興味がある方は、このサイトのお問い合わせフォームからご連絡ください。また、日本の WordCamp 情報は、japan.wordcamp.org でも確認できます)。

開発者チャットは、irc.freenode.com の #wordpress-dev チャンネルにて日本時間の毎週金曜日朝6時に開催しています。訳を公開した時点では今週のチャットは終了していますが、結果報告が公開されています。

WordPress 2.9.1 日本語版リリースのお知らせ

WordPress 2.9.1 の日本語版をリリースしました。

ダウンロード:

アップグレード:

2.9.1 の更新箇所などについては “WordPress | 日本語 » WordPress 2.9.1” を参照してください。また、英語版と日本語版との違いについては “WordPress | 日本語 » WordPress 日本語版について” を参照してください。

2.9.1 英語版へすでにアップグレードを済ませている場合、再度ローカライズ版アップグレードのお知らせが管理画面に表示されますので、必要に応じてアップグレードしてください。

もし日本語版に訳の不具合などがありましたら、WordPress › フォーラム » バグ報告と提案までお知らせください。

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WordPress 日本語版作成チーム

WordPress 2.9.1

以下は、2010年1月4日に Ryan が書いた WordPress.org 公式ブログの記事、「WordPress 2.9.1」を訳したものです。本文内のリンク先はすべて英語ページです。

日本語版は現在作成中です。
日本語版もリリースしました。


WordPress 2.9 が100万回以上ダウンロードされ、たくさんのフィードバックを頂いたところで、WordPress 2.9.1 を公開します。今回のリリースでは、いくつかのマイナーな問題に加え、一部のホスティング環境で予約投稿やピンバックが正しく動作しないという、かなり面倒な問題を解決しています。このページにあるバグに遭遇した場合は、2.9.1 にアップグレードしてみてください。

2.9.1 英語版をダウンロードするか、管理パネルの “ツール → アップグレード” メニューから、ワンクリックアップグレードを行いましょう。

訳注:
2.9 リリースのコードネームである Carmen McRae の日本語名として訳者が選択した「カルメン・マクレー」という訳は一般的ではないという指摘がありました。正しくは、「カーメン・マックレー」とのことです。
ご指摘いただいたジャンピエールさん、ありがとうございました。訂正してお詫びします。

WordPress 2.9.1 リリース候補 1

以下は、2009年12月29日に Ryan が書いた WordPress.org 公式ブログの記事、「WordPress 2.9.1 Release Candidate 1」を訳したものです。本文内のリンク先はすべて英語ページです。


2.9.1 ベータ 1 をテストしてくださったみなさん、ありがとうございます。続いて、リリース候補 1 をご案内します。RC1 にはさらにいくつかの修正が含まれ、23 のチケットが修復されました。すでにベータ 1 をお使いなら、管理画面の「ツール」->「アップグレード」で RC1 にアップグレードできます。また、RC1 パッケージをダウンロードして手動でインストールすることもできます。すべてが順調に進めば、2.9.1 は間もなくリリースされます。

要件定義の設定

以下は、2009年12月25日に書かれた WordPress.org 公式ブログの記事、「Setting Scope」を訳したものです。リンク先は英語ページです。


先日行ったコアコミッターのミーティングで話し合った話題の一つに、リリース要件定義(およびその変更、「スコープクリープ」)がありました。現在 WordPress は 2.9 のリリースが済んで、3.0 について考え始める時期に入っています。そこで、一気に取りかかる代わりにここで立ち止まって一息つき、事前計画を立てるのが良いのではないかと思っています。今までの場合、各リリースサイクルの間にいくつか新機能を含める選択をした後も、機能フリーズ(またはベータサイクル)の直前まで機能リクエスト、改善用パッチ、継続的なバグリポートが投稿され続けていました。これにより各リリースを計画よりも遅く公開することになり、あまりにもたくさんのことが起こっているため、新しいバグをとらえるのがどんどん難しくなってしまっていました。

このようにフリーズぎりぎりまで色々と追加していく形態は、うまく機能しているとは言えません。メイン機能以外に色々と変更を加えたり、変更をすべてテストする必要があることで、ゴミ箱や画像編集などの新機能が導入されるまでに何ヶ月も余分に待つことになってしまいました。もしリリースごとに含める機能を少なくすれば、新機能をもっとすばやく取り入られるようになるはずです(ゴールは年3回のリリースです)。また、より集中的なベータテストを行うことでリリースをさらに完全なものにできるはずです。

これは簡単なことではありません。皆さんそれぞれお気に入りの機能や修正して欲しいバグがありますし、パッチがあるなら次のリリースを待つよりも今回含めてしまえばいいのに、という考えもあるからです。しかし「パッチが数週間や数ヶ月もコミットされないままだ」という不満を聞くことはあっても、「パッチが新規のバグを引き起こすこともある」という声は耳にしません。また、同時にいくつものパッチを追加することで、様々なプラットフォームの異なるホスティング環境などでのテストを完全に行うのがより難しくなっていきます。そこで、この問題に対する私たちの提案は以下の通りです。

プロジェクトマネジメント界の先例に従い、開発サイクルをスタートする前にプロジェクト計画を立てます。皆さんに機能や改善点を提案してもらい、限定したものを 3.0 に含めます(今回は特に厳しい制限が必要になります。WordPress と WordPress MU の統合は、それだけでかなりの作業量になるからです)。その後、現実的なリリース日を設定し、それまでに必ずリリースを行います。今後2つのリリースに対して暫定的な機能セットを決定し、次回のサイクルの最初に再度評価することで、現在次バージョン以外のチケットすべてにつけている曖昧な「future release(将来のリリース)」ラベルとは異なり、コミュニティとして特定の機能にコミットしていることが皆さんに分かるようになります。

また、ごく一部のケースで発生するバグや、説明不十分だったり再現できないバグにフォーカスする前に、再現性があり多くのユーザーに影響があるバグを修正します。誰かがごねて別の方向性を示したからからといって、みんなで合意したゴールから注意をそらすようなことがないようにします。もちろん、不意に予想しない事態が発生することもあるでしょう。しかし、次回のリリースに予定していなかった変更を滑り込ませないように、私たちはもっと努力しなくてはなりません(もちろん、私自身にも罪はあります… ユーザーエクスペリエンスに関わる一人として、すべてを一度に改善できればいいのにといつも思ってしまうんです!)。

オープンソースプロジェクトとしては、みんながそれぞれ独自の方針に従うよりも、一緒に動いた方がたくさんのことを成し遂げることができます。私たちは一般的かつ合意済みのゴールにフォーカスした状態を保ち、コミュニティのメンバーがプロジェクトを関係ない方向へ誘導していくことを避けなくてはなりません。その方向が、誰もが好むすばらしいアイディアであろうと、個人的な方針に基づいた提案であろうと関係ありません。また、よく状況を知らない新米ユーザーによる意見か、説得力があって声高な貢献者やコミッターからの意見かというのも関係ないのです。問題は、ゴールへのフォーカスを保つのが簡単ではないということです。だからこそ、脱線せずに前に進んでいくことができるシステムを構築していく必要があります。例えば Trac で現在の開発サイクルで確定した機能やバグリポート以外のチケットを除外し、新機能や提案は他のマイルストーンに切り分けるといったことです。

私たちは、こういったこと試すだけの価値はあると思っています。2010年に IRC の開発チャットを再開する際、最初に話し合うのは 3.0 の要件定義です。含める内容についてだいたいの合意が得られたら、適切な Trac チケットを作成し、3.0 向けではない機能リクエスト/改善についてのチケットは将来のリリースへ回します。こうすることで、3.0 の開発に集中できます。現在のマイルストーンに対するバグリポートは引き続き投稿されるはずなので、簡単ではありません。コアに含めたいと思っていながら過去に何度も先延ばしにした機能が最低でも10数個はありますが、今回の試みのためには「プラグインで実現できる」というふうに考え、コアに含めるものは最低限に抑えるよう努力したいと思います。

バージョン 3.0 にリクエストしたい機能を、フォーラムでどうぞ話し合ってください。

WordPress 2.9.1 ベータ 1

以下は、2009年12月23日に Ryan が書いた WordPress.org 公式ブログの記事、「WordPress 2.9.1 Beta 1」を訳したものです。本文内のリンク先はすべて英語ページです。


残念なことに、先日の 2.9 リリースと一部のバージョンの PHP 組み合わせで cURL 拡張に関するバグが起こることが判明しました。該当するバージョンの cURL では、予約投稿およびピンバックが正しく処理されません。

この問題や他の細かい問題を修正するため、2.9 系のメンテナンス版第一弾である 2.9.1 をすぐに公開する予定です。2.9.1 ベータ 1 をテストして、2.9.1 のスピーディなリリースにご協力ください。

ベータ 1 をもっとも簡単にテストするには、WordPress Beta Tester プラグインをインストールし、「ポイントリリース・ナイトリー」を選択した後に、「ツール > アップグレード」から自動アップグレードを実行してください。また、ベータ 1 パッケージ(訳注: 英語版)をダウンロードし、手動でインストールすることもできます。

2.9.1 ベータ 1 では14チケットのバグが修正されています。cURL やその他いくつかの問題は特定のホスティング環境に依存するため、多くの方によるすべてのテストを歓迎します。

WordPress 2.9 日本語版リリースのお知らせ

WordPress 2.9 の日本語版をリリースしました。

**注意**
2.9 から MySQL バージョンのシステム要件が変更され、4.1.2 以上が必要になりました。

ダウンロード:

アップグレード:

2.9 の更新箇所などについては “WordPress | 日本語 » WordPress 2.9” を参照してください。また、英語版と日本語版との違いについては “WordPress | 日本語 » WordPress 日本語版について” を参照してください。

2.9 英語版へすでにアップグレードを済ませている場合、再度ローカライズ版アップグレードのお知らせが管理画面に表示されますので、必要に応じてアップグレードしてください。

もし日本語版に訳の不具合などがありましたら、WordPress › フォーラム » バグ報告と提案までお知らせください。

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WordPress 日本語版作成チーム

WordPress 2.9

以下は、2009年12月19日に Matt が書いた WordPress.org 公式ブログの記事、「WordPress 2.9, oh so fine」を訳したものです。本文内のリンク先はすべて英語ページです。

追記: 日本語版もダウンロードできるようになりました


…oh so fine, I want to make you mine, all the time…♪ っと、やあやあ。今日は WordPress 開発チームとコミュニティの皆さんを代表し、WordPress version 2.9 “カーメン”カルメン訳注)のリリースを発表するために出てきました。このリリースは、ジャズボーカリストカルメン・マクレーカーメン・マックレーに敬意を表して名付けました(Last.fm の WP リリース専用ステーションにも追加済みです!)。ツール > アップグレード から簡単にアップグレードするか、WordPress.org サイトからダウンロードできます(訳注: リンク先は英語版)。

WordPress 2.9 紹介の動画は、原文ページでご覧ください

ユーザーの視点から見た嬉しい新機能はというと…

  1. 全体を通したゴミ箱機能。つまり、間違えて投稿やコメントを消してしまってもゴミ箱から戻すことができるということです。この機能により、何か削除する度に「本当に実行しますか?」と聞いてくるうっとうしいプロンプトを廃止することができました。
  2. ビルトイン画像エディタを使い、画像の切り抜き・編集・回転・反転・拡大縮小ができるようになりました。これは、今後計画しているメディア機能改善の取りかかりといったところです。
  3. 一括プラグインアップグレード&対応バージョンチェックで、プラグインを一気にアップグレードできます。いちいち一つずつクリックしてやらなくても、まとめてできるようになりました。また、プラグイン公式ディレクトリで集めたプラグイン互換性データを使って、新リリースの WordPress に対応しているプラグインを分かりやすくしています。これでアップグレードの大変さや恐怖を解消できるはずです。
  4. より簡単な動画埋め込み機能により、URL を独自の行にペーストするだけで適切な埋め込みコードに魔法のように変換できるようになりました。oEmbed に対応している YouTube、Daily Motion、Blip.tv、Flickr、Hulu、Viddler、Qik、Revision3、Scribd、Google Video、Photobucket、PollDaddy、WordPress.tv の URL が使えます(次のリリースでもっと増える予定です。

見えないところのちょっとした改善をたくさん加えたことにより、2.9 を使えば使うほどこれまでになくなめらかな使い心地を実感できるはずです。例を挙げてみましょう。

  • SEO 強化のために rel=canonical に対応しました。
  • 自動データベース最適化に対応しています。これは、wp-config.php ファイルに define('WP_ALLOW_REPAIR', true); と追加することで有効化できます。
  • テーマが “投稿サムネイル” を登録し、投稿に画像を添付できるようになりました。特に、マガジン形式のテーマに便利でしょう。
  • 新しい commentmeta テーブルを導入し、コメントに任意のキー/値ペアをつけられるようになりました。投稿と同じような感じなので、コメント構造の中でできることがかなり広がります。
  • カスタム投稿タイプをアップグレードし、API サポートを改善することにより、post/page/attachment 以外の投稿タイプを扱いやすくなりました(3.0でもさらに拡張していく予定です)。
  • カスタムテーマディレクトリを設定できるようになりました。これで、プラグインがテーマを同梱したり、サーバー上に複数の共有テーマディレクトリを置けるようになります。
  • TinyMCE WYSIWYG エディタと Simplepie をアップグレードしました。
  • サイドバーに説明を加え、どこでどんなふうに使われるのかがもっと分かりやすくなりました。
  • カテゴリーテンプレートを ID だけでなくスラッグでも指定できるようになりました。これで、テーマ開発者がカテゴリー関連のカスタマイズをしやすくなります。投稿タイプと同様に!
  • ユーザー登録およびプロフィールの拡張性を高め、追加情報を収集しやすくなりました。例えばユーザーの Twitter アカウントなど、好きなように使えます。
  • XML-RPC API を拡張し、ユーザー登録オプションも許可するようになりました。また、Atom API 添付関連の問題もいくつか解決しました。
  • 新たに追加したギャラリーショートコードの include/exclude 属性により、カスタムギャラリーを作れるようになりました。現在表示している投稿だけではなく、任意の投稿から添付ファイルを引っ張って来れるようになっています。
  • テーマエディタやプラグインエディタでファイルを編集して保存したあと、編集していた行を思い出してそこへカーソルを戻すようにしました(ありがたいことに!)。
  • Press This ブックマークレットを改善し、今まで以上にスピードアップしました。ネットのどこにいてもその場からブログが書けるので、試してみてください。
  • カスタムタクソノミーを WXR エクスポートファイルに含め、インポート時に正しく処理されるようにしました。
  • 抜粋、スマイリー、HTTP リクエスト、ユーザープロフィール、投稿者リンク、タクソノミー、SSL サポート、タグクラウド、query_posts、WP_Query 向けにフックとフィルターを改善しました。

以上を含め、すべての変更は WordPress 開発者たちがこのリリースサイクルにて行った500以上のチケット、バグ、改善に含まれています。

このリリースでは140名以上の貢献者がコードを提供してくれました。以下に、プロフィールが分かる人をすべて挙げます。aaroncampbell (Aaron Campbell), abackstrom (Adam Backstrom), aldenta (John Ford), alexkingorg (Alex King), [amilanov], antonylesuisse (Antony Lesuisse), apeatling (Andy Peatling), apokalyptik (Demitrious Kelly), arena (André Renaut), batmoo (Mohammad Jangda), Ben Dunkle, BenBE1987, Benjamin Flesch, bookchiq (Sarah Lewis), brianwhite, c0nstruct, caesarsgrunt (Caesar Schinas), CalebKniffen (Caleb Kniffen), chrisbliss18, chrisscott (Chris Scott), christoph179, coffee2code (Scott Reilly), [cross country flight], Curioso, davecpage (Dave Page), dcole07 (Dan Cole), dd32 (Dion Hulse), demetris (Δημήτρης Κίκιζας), Denis-de-Bernardy, dj-wp, dwright, eddieringle (Eddie Ringle), error (Michael Hampton), ewestp, fabifott, filosofo (Austin Matzko), greenshady (Justin Tadlock), gsnedders/link92 (Geoffrey Sneddon), hailin (Hailin Wu), hakre, hanilovesme, Harald Nesland, harrym, holizz (Tom Adams), ikonst, jacobsantos (Jacob Santos), janeforshort (Jane Wells), jamescollins (James Collins), jdub (Jeff Waugh), jeff_ (Jean-François “Jeff” VIAL), jeremyclarke (Jeremy Clarke), JeremyVisser (Jeremy Visser), jikamens, jmulley, Joern_W, johanee (Johan Eenfeldt), johnbillion (John Blackbourn), johnjamesjacoby (John James Jacoby), johnjosephbachir (John Joseph Bachir), JonathanRogers, joostdevalk (Joost de Valk), Jose Carlos Norte, josephscott (Joseph Scott), junsuijin, kevinB (Kevin Behrens), kometbomb, lilyfan (IKEDA Yuriko), [lostinlafayette], madhyde, MattyRob, mdawaffe (Michael Adams), Mittineague, miqrogroove, morfiusx, mrmist (David McFarlane), mtdewvirus (Nick Momrik), mysz, nacin (Andrew Nacin), nanochrome, nao (Naoko McCracken), nathanrice (Nathan Rice), nbachiyski (Николай Бачийски), niallkennedy (Niall Kennedy), nickohrn (Nick Ohrn), ninjaWR (Ryan Murphy), noel (Noël Jackson), Otto42 (Samuel Wood), pairg, peaceablewhale (Franklin Tse), prettyboymp (Michael Pretty), ProDevStudio, ramiy, redsweater (Daniel Jalkut), ruslany, sambauers (Sam Bauers), scribu, Sewar, Simek, simonwheatley (Simon Wheatley), sirzooro (Daniel Frużyński), sivel (Matt Martz), skeltoac (Andy Skelton), snakefoot, stephanreiter (Stephan Reiter), strider72 (Stephen Rider), taco1991, takayukister (Takayuki Miyoshi), tellyworth, tenpura, usermrpapa, utkarsh, Viper007Bond, vladimir_kolesnikov (Vladimir Kolesnikov), VoxPelli (Pelle Wessman), [voyou1], wahgnube, waltervos, westonruter (Weston Ruter), wnorris (Will Norris), xenlab (Eric Marden), yoavf (Yoav Farhi). Wowza!

2.9 はわくわくする開発サイクルでした。これによって次のバージョンである3.0(春頃?)への期待を高めることになったと言っても間違いないでしょう。次回のリリースでは、少なくとも WordPress コアと WordPress MU の統合や、新デフォルトテーマが含まれる予定です。スタートするのを待ちきれません!でも、まずはカルメン・マクレーの曲とビールが必要ですね。さあ、あなたもどうぞ!:)

(もちろん、アップグレードをしてから…)

訳注:
コメントでご指摘頂いたため、表記を修正しました。