日本語圏コミュニティのコミュニケーション改善アイディア募集

先日「WordPress への貢献、その 4 : アイディア・意見・フィードバック」という WordPress.org 公式ブログの記事の翻訳を公開しましたが、ここでは日本語圏の WordPress コミュニティへの参加方法の現状や、改善のためのアイディアの募集について書いてみます。

日本語圏のユーザーの皆さんの中には、先日の記事内に書かれた複数の英語圏のコミュニケーションチャネルに加え、さらにたくさんの日本語のチャネルを追っている方も多いことでしょう。

しかしそれでも、WordPress (日本語版) 自体や関連サイト、運営チームなどに関して、「こうなったらいいのに」「ここを改善しては?」という声が届きやすいシステムがあるとは言いにくいのが現状だと思います。
現在、ユーザーや開発者の皆さんによる提案ができる主なチャネルは、以下のフォーラムスレッドです。

公式フォーラムスレッド「バグ報告と提案」

さらに、個人などが運営するコミュニケーション手段としては、以下のようなものがあります。

このようにたくさんの意見交換の場は用意されているのですが、気軽に発言しづらかったり、会話を続けて追っていくのが面倒であったり、アイディアが実現されるまでの決まったプロセスがなかったりなどの問題点もあります。

また、コミュニティ→開発者・運営者だけではなく、貢献者同士 (例えばプラグイン・テーマ作者やドキュメンテーション参加者同士) の意見交換の方法についても、より参加しやすく、個人の負担 (面倒さ) が少なくなるような改善の余地があると思います。

これらをふまえ、日本語フォーラムにも「日本語圏 WordPress コミュニティへの意見と提案」として、トピックを立ててみました。この機会に、意見交換・提案についてのアイディアをぜひお寄せください。
1週間程度をめどに皆さんからの返信を募り、集まったアイディアをもとに何ができるか考えてみたいと思っています。

WordPress への貢献、その 4 : アイディア・意見・フィードバック

以下は、2009 年 5 月 9 日に書かれた WordPress.org 公式ブログの記事、「Contributing to WordPress, Part IV: Ideas, Opinions, Feedback」を訳したものです。以下のリンク先は全て英語となっていますが、ご意見やアイディアがありましたら、ぜひコメントやトラックバックでお知らせください。また、5 月 21 日までフォーラムでの意見募集も行っています(詳細)。


「こういう機能があったらいいのにな」
「どうしてこういう機能をコアに含めないんだろう?アイディアフォーラムで人気が高いのに」
「自分の思ってることなんて関係ない、身元を明かそうとしない大富豪に資金を提供してもらってる犯罪撃退精鋭チームが全部決めるんだから。えっと、つまり、4人のコア開発者がね」

この記事ではこういった感情に焦点を当ててみたいと思います。ライアン、アンドリュー、マーク、ピーターの4人と「チャーリーズエンジェルズ」の共通点は置いておくとしても、機能に関する決断がどのように行われるのかは取り上げておく必要があります。コミュニティとコア開発者チームとの間のコミュニティには、様々な構造があります。しかしたくさんの経路があるため、すべてを追い続けながら同時に開発にも集中するのは簡単ではありません。現状は以下の通りです。

#wordpress-dev IRC チャンネル (irc.freenode.com): IRC チャンネルは昔の方がもっと活発でした。最近では10-25人以上の人が集まることは少なく、何の動きもなく数時間が過ぎることもよくあります。質問が出て来るときは、コアのコードや機能にアプローチする最善の方法を話し合う場というよりは、あまり経験のない開発者やサイト管理者が助けを求める技術的な発言のことがほとんどです。コアに関する議論が起きても、時差のせいでログオフする人がいたりして、コア開発者がルームに入る前に話はフェードアウトしてしまいます。

wp-hackers メーリングリスト: ハッカーズメーリングリストは何千人ものコア開発貢献者、プラグイン開発者や、興味を持ちつつひっそりと会話を眺めている人たちなどの元に届きます。フックの使い方から、コアコードの変更の是否、他のリスト参加者の問題解決など、話題は様々です。このリスト内での会話は白熱して、失礼な発言につながってしまうこともあります。そういった理由から、このコミュニケーションチャネルをあまり積極的に使いたくないと思っている人もいるようです。

当開発ブログ (リンク先は原文の掲載された英語版): このブログの大半は「公式」の告知に使われます。また最近では、将来のバージョンに含まれるかもしれない内容についてのコミュニティの意見をコア開発者に届けるためのアンケートや投票にも利用しています。更新は不定期で、一日おきに新しい投稿があるときもあれば、数週間何もないこともあります。

wpdevel.wordpress.com: もうひとつの「公式」ブログです。ここではコアチームが作業中の大幅なコードの変更について投稿しています。これにより、プラグイン作者やコア貢献者に注意を促したり、新しいウィジェット API などのような特定の問題について話し合ったりする場を提供しています。

Trac: 現在行われている開発プロジェクトのためのチケットシステムは、コントロールがきかなくなってきています。すでに何百ものチケットが次回のリリースからは追い出され、それ以降のバージョンに向けて集まっています。このうちの多くはすでに現状とかけ離れてしまっています。Trac は皆さんがバグの報告や、コード変更の提案や、機能の要望や、方法論の議論をする場になってしまったという問題があります。これらのやり取りには、数年前のものもあります。このような広範囲なシステムの使い方のため、チケットを選り分け、バグを修正するのが難しくなっています。

アイディアフォーラム: アイディアフォーラムは誰でも新機能を提案し、他の提案を評価し、コメントをつけ、WordPress というソフトの将来について話し合うことができる場所です。しかし Trac のように、ここに含まれる内容には数年前の古いものもあります。評価システムの仕組みにより、古い項目が一覧のトップに居座ってしまうのです。機能や変更の実装が生む価値についての建設的な議論というよりは、単なる好みについての言い合いというだけのスレッドもあります。このフォーラムと Trac には、直接的なつながりがありません。

WordPress は、利用者であり開発者であるコミュニティの皆さんのおかげで成功しているといえます。同時に、プロジェクトに参加するのは難しい、コアチームやコミュニティ全体と対話する方法がよく分からない、という人もいます。上に挙げたチャネルには、参加し始めた人が圧倒されてしまうということもありますし、長い間参加してきた人には昔ほど個人が影響を持てないといういらだちを感じさせてしまうこともあるでしょう。私たちはこれを直さなくてはなりません。WordPress プロジェクトは、歓迎的で、貢献者が迷子になってしまわないようなものである必要があります。そして、コミュニティのメンバーの知識を高めるのに活用できるフィードバックを提供していかなけばなりません。

私たちは、一緒になってこの答えを見つけ出していくべきだと思います。このコミュニティの一員であるあなたは、利用できるコミュニティチャネルについて自分がどう考えているのかを知っているはずです。もっとうまく動くはずの仕組みをスケッチにして提案してくれた人もいます。アイディアフォーラムを Trac とリンクさせる?アイディア評価のアルゴリズムを変更する?一定期間のうちに解決しなかった Trac チケットをクローズする?なんでもすべて Trac でやってしまう?あなたはどう思いますか?より簡単な方法で開発の進行に遅れずついていき、様々な貢献の機会に深く関わっていくためには、どうすればよいでしょう?きっとご意見があるのではないでしょうか。

これから数週間、コミュニケーションと参加活動を改善するための皆さんの意見を集めていくつもりです。そして、WordPress を包括的なコミュニティとして成長させていくことができるような、アイディア・意見・フィードバックを集めるシステムの修正/構築に着手します。計画は以下の通りです。まず、IRC、フォーラム、ライブチャット、アンケートなどを通してアイディアを集めます。興味を持っている小さなグループを集め、候補となる方法を導き出します。これらの候補に対し、コミュニティに投票してもらいます。もし既存のシステムのリデザイン (例えばアイディアフォーラム) が必要ということになれば、コミュニティ内のデザイナーにレイアウトを作成してもらいます。それをベータ版としてテストし、予想していた通りに動くか調べてみます。その後公開し、新しいコミュニケーション・アイディア・フィードバックシステムでみなさんを幸せにします!

まずは…

このフォーラムスレッドを使ってこの記事についての提案を送ってください。どこに変更や改善が必要でしょうか?どのような仕組みにすべきでしょうか?その提案の中に、現在のチャネルをどうやって当てはめればよいでしょうか?

5月12日 (金) UTC 時間21時 (日本時間水曜日 午前6時) に #wordpress-dev IRC チャンネル (irc.freenode.com) に入って、コミュニケーション改善のための提案をしてください。私もそこにいて、メモを取り、質問に答え、良いアイディアが出てきたら追って質問をしていくつもりです。そしてその 1 時間後、WordCast Podcast に出演しこの問題について話をします。この番組では、視聴者の電話を受け付けられるように現在設定中です。もしうまくいけば、電話番号を IRC チャンネルに書き込みます。そう出なかった場合は、チャンネルで出てきた提案を私が読み、話し合っていきます。

この問題に関して参加できる機会は今後もっと増える予定です。それから、チャーリーズエンジェルズとコア開発者の共通点の調査結果についても後ほど 🙂

WordPress への貢献、その 3 : ユーザビリティテスト

以下は、2009 年 5 月 4 日に書かれた WordPress.org 公式ブログの記事、「Contributing to WordPress, Part III: Usability Testing」を訳したものです。


WordPress 2.7 が成功したプロジェクトとなった理由の一つに、開発サイクル中に非常に多くのユーザビリティテストを行ったことがあります。2.5 および Crazyhorse プロトタイプのテストから始めて 2.7 ベータに至るまで、アプリケーションに含まれるほとんど全ての機能を調査しました。こういった事には非常に長くの時間がかかります。 🙂

ユーザビリティテストの背景にあるプロセスになじみがない読者の方々のために、概要を説明します。まず、テストの範囲を決定し、テスト用プロトコル/スクリプトを用意します。その後、テストグループに含める観客のセグメントを決め、その条件に合った人を募ります。参加者を探してくれる代理機関にお金を払って人員募集の依頼をしたりする事もありますが、WordPress のテストにはコミュニティの中から参加者を募る方がより理にかなっています。つまり、スクリーニング用のアンケートを作り、返答を全て読み、応募してくれた人たちをカテゴリー分けし、求めているそれぞれのセグメントの定員数に達するまで応募者に連絡を取るということを意味しています (セグメントには例えば、初心者、上級ユーザー、開発者、CMS ユーザー、フォト・ブロガー、モブログユーザーなどがあります)。その後、テストセッションを開始します。

何をテストするかによって、これらのセッションは30分から1時間半ほどかかります。たいていスクリーンキャプチャソフトと Web カメラ、そしてバックアップとしてのビデオカメラを使ってこれらを録画します。モデレーターは通常セッション中にメモをとったり、録画ソフトによってはタスクの達成時に動画内に印をつけたり、興味深い点にコメントを追加したりします。場合によっては、アイトラッキングテストなどの補助的テスト方法を含める事もあります。

セッションが完了したら、結果を分析します。メモや動画をレビューし、パターンを見つけ出し、リポートを書き、そのフィードバックによって次回に向けての修正案を導き出します。

これらのことすべてを行うのに、そんなに時間がかからないと思っている人もいます。Jakob Nielsen 博士の古い記事を持ち出し、「ユーザビリティ上の問題はすぐに明らかになるから、5人以上のユーザーに対してテストする必要はないよ」と言ってくる人はいまだにたくさんいます。それはたいていの場合事実だと私も思いますが、経験のレベル、目的、プラットフォーム校正、言語 (右から左に書く言語の場合、まったく違う体験になります)、人口統計学上の分布などで非常に広範囲のユーザーを扱っている WordPress コミュニティの場合、5人のユーザーによるテストは物事をはっきりと見るために十分だとは言えません。私たちは各ラウンドで10数人にテストをしてもらうように努力していますが、WordPress のユーザーは世界中に散らばっているにも関わらず、テストが行える地理的な地域は限られています (ニューヨーク、サンフランシスコ、そして連続して十分な人数のテスターのスケジュールを合わせられ、無駄のないテストが行えるいずれかの場所)。

この問題に取り組むため、ユーザビリティテストプログラムを拡大するための新しい貢献の機会を導入します。コード開発およびグラフィックデザインと同様、ユーザビリティテストにコミュニティが参加できるインフラを構築するつもりです。これまでは X という都市で Y という日に参加者が必要です、という告知を行っていましたが、今後は皆さんに定期的に、より広範囲な参加をしてもらえるようになります。参加者だけでなく、モデレーターも募集する予定です。また、世界中の人に参加してもらえればと思っています。

モデレーター 観察型ユーザビリティテストはロケット科学ほど難しいわけではありませんが、偏りを軽減するのは単純なタスクではありません。この理由から、少なくとも初期の段階ではプロとしてユーザビリティテストを行った経験がある方のみを選びたいと思っています。初回の採用においては、デザイン会社やソフトウェア会社、ユーザビリティコンサルタント企業などでテストを行っている人たちが選ばれる可能性が高いでしょう。将来的に、定期的にボランティアしてくれる方々のグループができ、プロセスの問題点をすべて解消できた時には、経験の豊富なテスト参加者と意欲的な参加者を引き合わせ、指導モデルを使い、この方法で貢献できる人の人数を増やしていきたいと思います。

テスト参加者 もしあなたが WordPress をお使いであれば、いつかユーザビリティテストに参加できる可能性があります。特定の行動 (大きな動画ファイルをアップロードする人、iPhone でブログを更新している人、5つ以上のブログを持っている人など) を行う人を探す場合もありますし、より一般的な参加者 (サイドバーにウィジェットを使っている人、過去6ヶ月以内にテーマを変更した人、複数の執筆者がいるブログを持っている人など) を探す事もあると思います。

それでは、このような貢献の機会はいつからスタートし、どうやって WordPress をより良いものにしていくことになるのでしょうか?

まず、モデレーターの募集からはじめ、地理的にほどほどに離れた人たちを集めたいと思います。それから、モデレーターのいるエリアのテスト参加者候補を募集します (ただし、今後もテストツアーを行う予定はあるので、全体的な地域からの登録も受け付けることにします)。現在、テスト参加者候補の登録プロセスの作成を進めています。基本情報 (所在地、連絡先) を記入し、WordPress 利用に関する質問に答えてもらいます。この質問の回答をデータベースに保存し、あなたに合ったテストの機会が発生したら、興味があるかどうかの確認に地域のモデレーターが連絡をとることになります。将来はリモート (遠隔地) テストや他の方法も試してみるかもしれませんが、現在のところはこのアプローチでテストの地理的範囲を広げることができるでしょう。

全てのモデレーターは同一のテストプロトコルおよびスクリプトに従います。テスト結果、リポート、動画は集計され、複合的なリポートが作成され (テストに使われたプロトコルおよびスクリプトもこのリポートに含まれます)、コミュニティに公開されます。これによりデザイナーや開発者が開発サイクル中、さらに幅広いフィードバックを得る事ができ、より多くのコミュニティがテストプログラムを理解し、これに参加する事ができるようになるでしょう。

この初期フェーズでモデレーターになってみたいという方 (プロとしてユーザーテストを行っている方) は、私にメールして自己紹介をして下さい。テスト参加者候補として応募したい方は、このブログを引き続きウォッチして下さい。登録用アンケートへが完成次第、リンクを公開します。

WordCamp Tokyo 2009 のプレゼン動画とスライド

4月12日に行われた、WordCamp Tokyo 2009 のプレゼン動画およびスライドの公開が完了しましたのでお知らせします。

WordPress.tv では、各動画の左上にある「Embed」ドロップダウンに表示されるコードを使えば、その動画をブログなどに埋め込むことも可能です。

BuddyPress と友達になろう

以下は、2009 年 4 月 30 日に書かれた WordPress.org 公式ブログの記事、「Make Friends with BuddyPress」を訳したものです。訳注以外のリンク先は全て英語になります。


もし WordPress のような優雅さと拡張性を兼ね備えつつ、Facebook のようなソーシャルネットワークサイトの機能を持つソフトウェアがあったらどうなるでしょう?今、それが誕生しました。BuddyPress を見に行ってみて下さい

BuddyPress は WordPress の公式姉妹プロジェクトです。その背後にあったのは、「もし、ブログを作るように誰でも簡単にソーシャルネットワークサイトが作れるようになったら、ウェブ上にいったい何が起きるのか見てみたい」という考えでした。ネットでの「ソーシャル」な活動は爆発的に拡大しました。これは、ここ数年の間に起きた最も重要なトレンドと言えると思いますが、ソーシャル・ウェブを実現するためのオープンソースツールはずっと不足した状態でした。

WordPress には、何百万人のユーザーを支えるほどに拡大することもできる、堅牢で拡張性の高い土台があります。 BuddyPress は基本的には、WordPress の上に載せることでお気に入りのソーシャルネットワークサイトと同じような機能を追加できるプラグインのセットです(例えば、プライベートメッセージやプロフィールページ、友人関係、グループ、アクティビティストリームなど)。これはまるで、手軽に始められる Facebook のパッケージのようなものです。

BuddyPress が、現在皆さんが使っているソーシャルネットワークサービスの代替物になるとは思っていません。あなたの友達はみんなすでに MySpace に登録しているかもしれません。でももしもっと思い通りにコントロールができるサイトや、もっと友好的な利用規約や、すでにあるサイトにぴったり合うようにカスタマイズや調整をできるシステムが欲しいなら、BuddyPress はとてもよいフレームワークとして使えるでしょう。将来はもしかしたら、あなたの BuddyPress サイトを他の同様のサイトや、他の巨大なソーシャルネットワークサイトと「つなげる」ことだってできるようになるかもしれません。

これはまだバージョン 1.0 のリリースで、全ての人に向けたものではありません。例えば現時点では WordPress MU のインストールが必須であり、MU は通常版の WordPress よりも少し設定がやりにくくなっています。しかし、それとは関係なく、このソフトが実際に使われているすばらしい例である BuddyPress.org のコミュニティに飛び込んでみるのをおすすめします。

こちらが公式告知の投稿です

(訳注: 日本語の BuddyPress の実例としては、先日ご紹介した WordBench もあります。また、WordPress Plugins/JSeries にて日本語リソースの作成も行われています)

デザイン調整案の投票結果

以下は、2009 年 4 月 30 日に書かれた WordPress.org 公式ブログの記事、「Design Tweaks Poll Results」を訳したものです。


投票が終了し、票を数えたところ、興味深い結果となりました。以下の表は2,651票あった投票の実際の内訳ですが、有力な候補が4つありました。ディーン・J・ロビンソン氏の Fluency ベースの応募作2種、現在のバージョン 2.7 そのままのインターフェース、それからその3つの間を取ったあたりにあるマット・トーマス(MT)氏の案です。注: GB の作品は応募が遅かったので、900票ほどすでに投票済みになったあとに候補として公開されました。

投票結果

Top two submissions by Robinson and Thomas

数人の方が適切に指摘してくださったとおり、Fluency スタイルのデザインは一位に選ばれただけでなく、3バージョン合わせると一番多くの割合を占めていました。他のデザイナーからも複数バージョンの応募作があった場合には結果が異なっていたかもしれないので、その数字だけに注目する事はしません。個人的に興味深かったのは、2日間のあいだ投票の状況をチェックする事でした。上位3つ(Fluency ダーク版、2.7 のデザイン、MT)は一位の座をめぐって3位までのポジションをいったりきたりしていたことです。もし投票終了時間が違っていたら順序は多少違っていたかもしれません(ちなみに、万が一間違って時間が翻訳されていたときのために、少し長めに開けておきました)。

さらに面白いと思った事は、投票者に好まれた全体的なスタイルに関してです。マット・T とディーンのカンプは、スタイル的に似ているところがいくらかありました(左の画像をご覧下さい)。また、2.7 の現在のスタイルに投票した人たちは、これが一番いいと思って選んだのか、2.7 のリデザインのあとすぐに変更を加えるのに反対して選んだのか、もし知る事ができたら面白いなと思いました。これらすべてのデザインの好きなところ、嫌いなところについてコメントしたい方は、フォーラムのこちらのスレッドでどうぞ。

では、これから何が起きるのでしょう?どういう見方をするにしろ、Fluency スタイルのデザインにたくさんのファンがいる事は確かです。しかし同時にマット・トーマスのデザインも人気があります(2.7 のデザインをしたのは彼ですので、現在のスタイルおよび MT とラベルがついたカンプの両方とも彼の作品です)。インターフェースに対して与えられるべき十分な注目を払うために、また、ユーザビリティおよびアクセシビリティまわりのインターフェース関連のフィードバックを真剣に受けとめるために、2.8 ではそのままのデザインでいくことにしました。ユーザーテストを行ったり修正を加える時間をたっぷり取ることができるよう、改訂されたスタイルは 2.9 の開発段階初期で組み込まれると予想しています。応募されたカンプとどれほど近いものになるかは場合によりますが、とりあえず、

ディーン・J・ロビンソンさん、 一位おめでとう!

デザイン調整案の投票

以下は、2009 年 4 月 28 日に書かれた WordPress.org 公式ブログの記事、「Design Tweaks Vote」を訳したものです。


ヘッダー&ナビゲーションのデザイン調整案カンプが揃いましたが、結果は色々入り交じっています。いくつかの要素を移動させただけの人がいた一方、全体的な新しいスタイルを提案した人もいました。2.8 では大きなスタイル変更を加える予定はありませんが、投票の結果もし新スタイルの人気が高かった場合は、ユーザーテストを行って 2.9 に向けた早めの決断をしたいと思っています(どちらにしろ、そうするのは良い事だと思いますし 🙂 )。

以下に、応募されたスクリーンショットへのリンクがあります。それぞれを審査して(投票フォームではサムネイルを使っているので、リンクをタブですべて開いて、大きなサイズで比べてみて下さい)、一番見た感じが良く、使いやすそうなものを選んで下さい。

この投票は、ニューヨーク時間火曜日に終了する予定でしたが、もう一日延ばす事にしました。実際には、ニューヨーク時間水曜午後8時(日本時間4月30日木曜日 午前9時)に終了することになります。各応募案について話し合いたい場合は、こちらのフォーラムスレッドへどうぞ。

(実際の投票は、元記事のページでどうぞ)

結果は、投票終了の翌日にお知らせします。

デザイン調整、協力してくれる人は?(一つのアイディア、三幕のシーン)

以下は、2009 年 4 月 25 日に書かれた WordPress.org 公式ブログの記事、「Design Tweaks: Who’s In? (An idea in three acts)」を訳したものです。

応募についての詳細が書かれたページは訳していませんが、もし興味のある方がいればそちらも訳しますのでコメント欄でお知らせください。


第一幕

ジェーン:管理画面で、ブログ名の書かれてるヘッダーがダッシュボードのナビゲーションよりも上にきちゃうのが悩みなのよね。MU のインストールとかプラグイン(例えば WordPrses.com Stats)によっては、ダッシュボードのセクションが複数のブログにわたることがあるでしょ。ヘッダーが、個別のブログのコンテンツ部分上だけにくるほうがおかしくないと思うんだけど。

マーク: そうだね。「こっちはメニュー、こっちはコンテンツ」って感じで。

全員: そうそう。

5分後…

マーク: このモックアップどう?管理パネルのヘッダーをいじって、さっき作ってみたんだけど。
Mark Jaquith's mockup

ジェーン: ナビゲーションがヘッダーの下に来てないのがいいわね。もうちょっとデザインを改良した方がいいと思うけど。あと、「お気に入り」メニューが「表示オプション」と「ヘルプ」タブの白い h2 要素の部分にドロップダウンするようにした方がいいかも、っていうのも思ってたのよ。

ライアン: ブログ名を含むメニューの色が押し出されて、「表示オプション」のとなりに「お気に入り」が来るっていうのはなかなかいいね。

ジェーン: マット・トーマスに、スタイルに手を入れてくれるよう頼んでみるわ。[編集者注: マット・トーマスは 2.7 のビジュアルデザインを担当しました] それから、wpdevel か何かに公開して、みんなからフィードバックをもらいましょう。

ライアン: すぐできるんだったら、2.8 にも入れられるかもね。

第二幕

マット・T : 意見を基にして作ってみたカンプだよ。

ジェーン: いいわね、でも、「表示オプション」と「ヘルプ」のタブはどこにいっちゃったの?

マット・T : まだそこは作成中。

ジェーン: ふむ。これをコミュニティのデザイナーに対してオープンにする時間ってあるかしら?仕様凍結に入ったのは知ってるし、突然の告知だっていうのも分かってるけど、あなただってこのリクエストについてたったの数時間前に知ったんだものね。これがオープンソフトウェアの開発方法よ、最高のアイディアがタイムリミット寸前にやってくることもある!

マット・T : コミュニティに挑戦してもらうのに大賛成だよ。特に「表示オプション」と「ヘルプ」のタブ周りで何かすごくいいやり方を見つけてくれるならね。

ジェーン: ライアンにリリース日について聞いてみて、時間があるか確認するわ。スタイルについての推薦を今日欲しいって言ってたから。

第三幕

ライアン: 火曜までならなんとかなるかな。でも、最終的なスタイルとグラデーション入りの画像なんかは絶対その日までに受け取らないと。

ジェーン: 最高!has-patch マラソンのあとにまたこんなに突然の告知をしちゃってみんなに嫌われちゃうだろうけど、週末だし、小さめのプロジェクトだし。数時間まで誰も考えてもいなかったことでもね。小さな部分だけど、みんながこれを私たちの「これからのインターフェースの変更にもっと多くの人の意見を聞きたい」っていう試みだ、ってとってくれるといいなって本当に思うわ。

ライアン: ヘッダーとメニューが少し変わるよっていう警告の意味でも役に立つね。

ジェーン: 投票式にもできるわ。必要なものを朝までにまとめれば、月曜に応募してくもらうまでに2日間のデザインする時間が作れるから。火曜に投票をしてもらうとすれば、それまでに3日間あるし。メーリングリストとか全部でちゃんとお知らせしておくわ。

ライアン: マット・T のカンプを僕らの考えてる例として公開する?

ジェーン: 変更についてのユーザー・エクスペリエンス面からの理由を書き出すわ。誰も基本的な画面のモックアップを作る無駄な手間を費やさなくてもいいように、マット・T にスタイル・ガイドラインとオリジナルのカンプを提出してもらうようにしましょう。

ライアン: それで作業範囲が定義できそうだね。あとはスケジュールについて、ちょっと調整しよう。

ジェーン: やっほー!

位置について、よーい…
それじゃ、よく聞いて下さいね。ナビゲーションとヘッダーを少し改善するっていう変更は制限時間ぎりぎりのデザインアイディアで、2.8 のリリース(これは迫ってきています)までに含める時間がなければ 2.9 まで待つつもりです。でもコミュニティのみんなが本当に気に入るような、そして WordPress の他の部分のガイドラインにもぴったり合うようなアイディアを誰かが出してくれたなら、2.8 にこっそり含めてしまうこともできます。

このミニ・プロジェクトに関するユーザー・エクスペリエンスおよびデザインのガイドラインはこちら(リンク先は英語)に公開しています(大きなグラフィックで皆さんの RSS リーダーをいっぱいにしてしまわないように)。よく読んで、マット・トーマスがモックアップとして昨晩作ったカンプを見て(念のために記しておくと、彼はほんとに突然このことを知らされたんです)。.psd ファイルをベースとしてつかって、アイディアを応募する時には .jpg または .png ファイルを作成し、それへのリンクをこの投稿のコメントに書いて下さい(注: リンクを含むデザインの応募コメントだけが承認されます。このデザインの課題や応募されたアイディアに関するディスカッションについては、#wordpress-dev の IRC チャンネルでどうぞ)。

カンプのリンクは、UTC 時間4月28日(火)の午前1時までに投稿して下さい(日本時間4月28日(火)の午前10時)。質問があったり、締め切りより前にフィードバックが欲しければ、私たちはそれまでの間、#wordpress-dev の IRC チャンネルにいることもあります。

応募を受け取ったら、できるだけ早く投票フォームを用意して(アイコン決定時のアンケートよりももっとシンプルになります。今回は単に、どれが一番好きかを尋ねる投票になります)、このブログで告知します。2.8 向けのデッドラインの関係で、投票をオープンにするのは1日間のみですので、忘れそうだったらカレンダーに書き留めておいて下さいね。投票はUTC 時間4月29日(水)の午前2時(日本時間4月29日(水)の午前11時)に締め切ります。結果は次の日に発表します。

では、スタート!

* 上の会話は実際のチャットのまとめです。

Has-Patch マラソン結果発表

以下は、2009 年 4 月 20 日に書かれた WordPress.org 公式ブログの記事、「Has-Patch Marathon Results」を訳したものです。


お約束した通り、「24時間 has-patch マラソン」の結果をご報告します。このマラソンは、先週数日間かけて告知、開始、完了したものです(このタイミングについては結果発表の後、また書きます)。結果に含まれるのは、太平洋時間2009年4月16日(木)午前8時から17日(金)午前9時までの間の活動です。

コアにコミットされたパッチの数: 44

前に投稿したパッチがコミットされた貢献者の数: 9

マラソン参加者のうちパッチがコミットされた貢献者の数: 13

クローズしたチケットの数: 102(内訳は以下のとおり)

  • Fixed(修正済) – 45
  • Dupe(重複) – 16
  • Wontfix(修正しない) – 10
  • Invalid(無効) – 19
  • Worksforme(問題無し) – 12

新しく作成されたチケット: 20 [我々がチケットをクローズしようとしているということを、皆さんがご存知だったわけではないようでした 🙂 ]

再オープンされたチケット: 4

チケット・スレッドにコメントを書いたテスターの数: 10

テストに関するコメントの数: 18

これらの数字は、マラソン開催中にオープン状態になり、何らかの活動があったチケットに関するものです。また、パッチをテストしていることが書かれた実際のコメントを数えており、パッチを含まない哲学的なディスカッション(これらも大事ですが)は含まれていません。複製や無効であったためにクローズされたチケットも含みません。

パッチのコミットで最も貢献した者5名: Denis-de-Bernardy, filosofo, nbachiyski, scohoust, simonwheatley

最もテストのフィードバックを提供した5名: shanef, Nicholas91, Denis-de-Bernardy, sivel, williamsba, mrmist(同位)

直前の通知と、ぎりぎりになって始まったマラソンであることを考えると、なかなかよい結果だったと思います。「スケジュールを空けるのには2日前の通知じゃ足りない」と不満を漏らした方もいましたが、このマラソンは特に何らかの締め切りに向けたものではなく、Trac 大掃除のヘルプを求めるためのものでした。パッチはいつでも歓迎/奨励されていますし、2.8 向けの大きな機能追加はほぼ終わっているので、主要開発者は今までより Trac のチケットやパッチに目を通す時間が取れるはずです。それでも、すでにあるパッチをテストした人はあまりいませんでした(もしくは、テストはしてもチケットのスレッドに必要なコメントを残さなかったのかもしれません)。パッチは複数の人がテストしてからでないと受理や拒否されませんので、これらをテストするのは開発の推進を助けるために皆さんができる最も簡単な手段のひとつです。

2.8 のリリースに近づく中、時間があるならいつでも Trac へ飛び込んでパッチをいくつかテストしてみてください。コメントを残すのを忘れずに!もしずっとそこにあって見るのに飽き飽きするチケットがあったら、パッチを書いて、他の貢献者にテストやコメントをしてもらいましょう。近々公式バグ・ハンティングを告知しますが(もちろんそのときには2日以上前にお知らせします!)、Trac が古いバグでいっぱいになっていないほうが新しいバグに対処するのが簡単であることには変わりありません。

もし重複するチケット(Dupe)を発見したら、コメントに同じ内容のチケット番号を書いてそちらをクローズしましょう。現在のコードではすでに修復されているために、すでに関係なくなってしまった古いバージョン向けのチケットがあれば、無効(Invalid)とマークしてコメントを書き、クローズしましょう。こういった簡単な「お掃除」的タスクは大したことなく思えるかもしれませんが、貢献になります。マラソン中にいくつかパッチを書き、テストをし、かなりのこういったメンテナンスをしてチケットを一掃してくれた Denis-de-Bernardy に特に敬意を表したいと思います。

参加してくれた皆さん、ありがとうございました!それでは次回のマラソンまで、パッチ作成とテストをお楽しみください!

WordPress ローカルコミュニティサイト WordBench.org

WordCamp Japan ブログにて、WordPress ローカルコミュニティサイト WordBench.org の詳しい説明を公開しました。

WordBench は WordPress ユーザーのための地域ソーシャルコミュニティです。WordPress に興味があり、同じ地域のユーザーと交流したい方はぜひご参加ください。

WordBench サイトは WordPress MU をベースとしており、さらに、WordCamp Tokyo 2009 にてマット・マレンウェッグ氏が「WordPress 界での今後の注目株」として言及した BuddyPress を採用しています。こちらに興味がある方も会員登録して、実際にどんなものか体験してみてはいかがでしょうか。

活発な地域 WordPress コミュニティの成長に期待しています!

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