WordPressでは、サイトの健康状態を診断します。サイトヘルスのページには2つのタブがあります。
1. ステータス
「ステータス」タブでは、WordPressの 構成に関する重要な情報を、注意が必要なその他の情報と共に確認できます。
2. 情報
「情報」タブでは、WordPressウェブサイトの技術的な情報を詳細に表示します。テーマ、プラグイン、メディアなど、サイトのあらゆる面に関する詳細な情報を参照できます。 また、便利なエクスポート機能があり、サイトに関するすべての情報をクリップボードにコピーできます。
2つのタブの詳細を以下で説明します。
「ステータス」タブ
サイトヘルスチェックでは、WordPress の構成に関する重要な情報と注意が必要な項目が表示されます。情報は深刻の度合いによって「致命的な問題」「おすすめの改善」「問題のない項目」に分類されます。
致命的な問題
重大な問題とは、潜在的なセキュリティ上の脆弱性や深刻なパフォーマンス上の問題を引き起こす可能性のあるウェブサイトのパーツを指し、修正方法を提案します。致命的な問題としては、以下のような例が挙げられます。
プラグインやテーマの自動更新が無効化されているようですが、設定が引き続き表示されるようになっています。
自動更新が期待通りに動作しない可能性があります。
タイプ: セキュリティ
参照: プラグインとテーマの自動更新
バックグラウンド更新が想定通りに動作していません
バックグラウンド更新では、現在使用しているバージョンのセキュリティアップデートがリリースされた場合に、WordPressを自動更新します。
参照: 自動バックグラウンド更新の設定
WordPress.org に接続できませんでした
WordPress.org との通信は、新しいバージョンのチェックや、WordPressのコア、テーマ、プラグインのインストールとアップデートの両方に使われます。
あなたのサイトは、api.wordpress.orgでWordPress.orgにアクセスできません。
ファイルアップロード
file_uploadsが0に設定されているため、サイトにファイルをアップロードできません。
ini_get()関数が無効になっています。このため一部のメディア設定を利用できません。
HTTP リクエストがブロックされています
HTTPリクエストは、許可するホストなしの WP_HTTP_BLOCK_EXTERNAL定数でブロックされています。
サイト管理者は、他のサイトやサービスへの通信をすべて、あるいは一部をブロックできます。誤って設定すると、プラグインやテーマが意図したとおりに動作しない場合があります。
サイト訪問者へエラー表示を行う設定になっています
デバッグモードは、エラーやサイトの障害に関する詳細情報の収集のために有効化されますが、一般に公開されているサイトに掲載すべきではない機密情報が含まれている場合があります。
値「WP_DEBUG_DISPLAY」が、WP_DEBUG で有効になっているか、設定ファイルに追加されています。これにより、サイトのフロントエンドにエラーが表示されます。
このサイトの設定は、潜在的に誰もが参照可能なファイルにエラーを書き出します。
グモードは、エラーやサイトの障害に関する詳細情報の収集のために有効化されますが、一般に公開されているサイトに掲載すべきではない機密情報が含まれている場合があります。
このサイトの設定ファイルに値「WP_DEBUG_LOG」が追加されています。これは、サイトのエラーが潜在的にすべてのユーザーに利用可能なファイルに書き込まれることを意味します。
参照: WordPress でのデバッグ
サイトでループバックリクエストが完了できませんでした
ループバックリクエストは、スケジュールされたイベントを実行するために使用されます。また、テーマやプラグインの内蔵エディターがコードの安定性を確認するためにも使用されます。
サイトへのループバックリクエストが失敗しました。これは、現在、ループバックに依存した機能が期待通りに動作していないことを意味します。
Error: cURl error 7: Failed to connect to <サーバー名> port <ポート番号>: Connection refused (http_request_failed)
PHP デフォルトタイムゾーンが無効です
PHP デフォルトタイムゾーンが WordPress のロード後に変更されました。これは、日付や時刻の計算に影響を与えます。
1つ以上の必須モジュールが存在しません
必須モジュール「json_last_error」がインストールされていないか、無効化されています。
アクティブな PHP セッションが検出されました。
session_start()
関数呼び出しにより、PHPセッションが作成されました。これは、REST API やループバックリクエストを妨害します。HTTP リクエストを行う前に、session_write_close()
でセッションを閉じる必要があります。
サイトが PHP の非常に古いバージョンで動作しています。更新してください。
PHPは、WordPressの構築、保守に使用されているプログラミング言語です。新しいバージョンのPHPは、パフォーマンスの向上を考慮して作成されているため、サイトのパフォーマンスを向上する可能性があります。
更新可能なプラグインがあります
プラグインは、コンタクトフォームやeコマースなど、サイトの機能を拡張します。すなわち、プラグインはサイトに深く入り込んでいるため、常に最新の状態にしておくことが重要です。
参照: プラグインの管理
おすすめの改善
「おすすめの改善」セクションでは、サイトにとって重要な必須項目ではないものの、セキュリティやパフォーマンスの向上のために修正すべき項目をリストします。
問題のない項目
「問題のない項目」セクションでは、サイトヘルスツールでテストされ、問題がないとされたすべての項目が表示されます。
「情報」タブ
サイトヘルス情報画面には、WordPress サイトの構成に関する詳細が表示されます。例えば、使用している WordPress のバージョンや、有効化されたプラグインやテーマの数、無効なプラグインやテーマの数などの情報が表示されます。また、この画面には、サーバーの設定、データベース、パーミッションに関する技術的な情報も含まれています。なお、この画面は情報を表示するだけで、この画面から設定を行うことはできません。
各タブの詳細情報は以下のとおりです。
WordPress
右側の下向きの矢印をクリックすると、セクションが展開されます。ここには以下の情報が掲載されています。
- バージョン: 現在使用している WordPress のバージョンです。新しいバージョンにアップデートするには、更新画面を使用します。
- サイトの言語: 訪問者が目にするサイトの言語です。言語を変更するには、一般設定画面を使用します。
- ユーザー言語: 管理画面で表示される言語です。訪問者には表示されません。ユーザー言語を変更するには、プロフィール画面を使用します。
- タイムゾーン: 設定されたタイムゾーンを表示します。変更するには一般設定画面を使用します。
- ホーム URL: WordPress のコアファイルがインストールされた URL です。詳細については一般設定画面を参照してください。
- サイト URL: ユーザーがサイトを発見する際に使用するアドレスです。詳細については一般設定画面を参照してください。
- パーマリンク構造: パーマリンクの表示方法、つまり URL の表示方法の設定を示します。パーマリンク構造はパーマリンク設定画面で編集できます。
- サイトは HTTPS を使用していますか ?: サイトが HTTPS を使用しているかどうかを示します。HTTPS はサイトのセキュリティを向上します。まだ使用していなければ HTTPS に切り替えることを推奨します。WordPress 5.7 からは簡単に実施できます。
- マルチサイトですか ?: サイトがマルチサイトかどうかを示します。マルチサイトは、1つの WordPress インストール上に複数サイトのネットワークを作成する WordPress の機能です。
- サイト上で誰でも会員登録ができますか ?: サイトでのユーザー登録を許可するかどうかを示します。この登録設定は、一般設定画面で設定できます。
- このサイトは検索エンジンを妨げていますか ?: 「検索エンジンがサイトをインデックスしないようにする」オプションをオンにしているかどうかを示します。設定は表示設定画面で変更できます。
- デフォルトコメントステータス: サイトがコメントを受け付けるかどうかを示します。コメント設定はディスカッション設定画面で変更できます。
- 環境タイプ: 現在のシステムの環境タイプを表示します。
- ユーザー数: サイトに何人のユーザーがいるかを表示します。ユーザーを追加、削除するにはユーザー画面を使用します。
- WordPress.org との通信: WordPress.org がサイトに到達可能かどうかを示します。到達可能であれば、サイトは WordPress.org ネットワークから更新を取得できます。
ディレクトリとサイズ
「ディレクトリとサイズ」セクションでは、WordPress インストールのさまざまな要素の配置場所とディレクトリサイズ等のすべての情報が表示されます。情報には、WordPress ディレクトリ、アップロードディレクトリ、テーマディレクトリ、プラグインディレクトリの場所とサイズ、データベースの合計サイズとインストール全体のサイズがあります。
現在のテーマ
3つ目のタブを選択すると、セクション「有効なテーマ」が展開されます。
このセクションでは、現在有効化されている WordPress テーマの情報が表示されます。以下の情報が確認できます。
- 名前: 有効なテーマの名前
- バージョン: 現在のテーマのバージョン
- 投稿者: テーマの作者
- 投稿者サイト: テーマの作者の Web サイト
- 親テーマ: 有効なテーマとして子テーマを使用している場合、そのテーマの依存する親テーマを表示します。子テーマを使用していない場合は、「なし」と表示されます。
- テーマ機能: この有効なテーマに含まれるすべての機能の一覧。テーマには、ブロックテンプレート、エディタースタイルなどの高度な機能を含む、多くの機能があります。
- テーマディレクトリの場所: この有効なテーマがインストールされているディレクトリ
- 自動更新: 自動更新の有効、無効を示します。この設定を変更するには、「外観」 > 「テーマ」にアクセスし、現在のテーマを検索し、そのテーマにカーソルを合わせて「テーマの詳細」をクリックします。メインセクションのテーマ名の下に「自動更新を有効化」が表示されます。
停止中のテーマ
このセクションを展開すると、WordPress にインストールされていて、有効化されていないテーマの一覧が表示されます。
各テーマには、テーマ名、バージョン、テーマ作者、自動更新の有効無効が表示されます。
使う予定のない停止中のテーマは削除することをお勧めします。
使用中のプラグイン
「使用中のプラグイン」セクションでは、サイトにインストールされているプラグインが表示されます。また、インストールされているプラグインに関する追加情報、プラグインのバージョン、作者、自動更新が有効かどうかも参照できます。
停止中のプラグイン
「停止中のプラグイン」セクションでは、サイトにインストールされていて、有効化されていないプラグインが表示されます。また、インストールされているプラグインに関する追加情報、プラグインのバージョン、作者、自動更新が有効かどうかも参照できます。
メディア処理
ここでは、サイトのメディアがどのように処理されるかを示します。
サーバー
「サーバー」セクションでは、サーバー設定に関する情報が表示されます。ここには、サーバのアーキテクチャやウェブサーバー、さまざまな PHP 変数、 最大入力待ち時間、最大アップロードファイルサイズ、cURL バージョン、SUHOSIN、Imagick ライブラリ、美しいパーマリンク、.htcaccess ルールなどの情報が表示されます。これらを変更するには、管理者やレンタルサーバー会社に問い合わせる必要がある場合があります。
データベース
WordPress 定数
このセクションでは、WordPresサイトの「パーツ」がどこに読み込まれているかを確認できます。
ファイルシステムパーミッション
「ファイルシステムパーミッション」セクションでは、WordPress がアクセスを必要とするディレクトリに対して、書き込み可能かどうかを示します。WordPress のメインディレクトリ、wp-content ディレクトリ、uploads ディレクトリ、plugins ディレクトリ、themes ディレクトリへの書き込みは可能でなければなりません。どれかが書き込み可能でない場合は、管理者やレンタルサーバー会社に連絡してサポートを求める必要があるかもしれません。
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