ネットワーク画面

WordPress にはサイトネットワーク (マルチサイト) を作成する機能があります。サイトネットワーク機能を有効にするには、まず wp-config.php ファイルでマルチサイトを定義する必要があります。 なお、サイトネットワーク機能にはある程度の専門知識が必要なため、開発者は手動で wp-config.php ファイルを設定してサイトネットワーク機能を有効にする必要があります。

サイトネットワーク作成画面

WordPressでのサイトネットワーク構築

サイトネットワークの作成を開始するには、まず、WordPress にマルチサイトを許可するように設定し、ツールメニューにネットワークのメニュー項目が表示されるようにしなければなりません。ここでは、 サイトネットワークのある側面を設定します。 まず、wp-config.php ファイルを編集して、以下の行を追加します:

define('WP_ALLOW_MULTISITE', true);

検討すること

  • 「 WordPress の専用ディレクトリ機能」は、マルチサイトを有効にした WordPress 3.0 では動作しません。これは、メンバーブログの検索に支障をきたします。
  • 次のような場合にはサイトネットワークを構築できません:
    • 「 WordPress アドレス (URL) 」が「サイトアドレス (URL) 」と異なるとき。
    • 「 WordPress アドレス (URL) 」に 127.0.0.1 といったような IP アドレスが使われているときや、「:80」・「:443」以外のポート番号が使われているとき。ローカルコンピューターでは「 127.0.0.1 」の代わりに「 localhost 」を使用してください。

サイトネットワーク内のサイトのアドレス

このセクションの第1のポイントは、サイトでサブドメインやサブディレクトリを使用するかどうかに関係することです。つまり、サイトネットワーク内に追加されるサイトは、それぞれ新しい仮想サブドメインまたはサブディレクトリとして作成されます。WordPress のサイトネットワークでのサイトにサブドメインまたはサブディレクトリを使用するかどうかを選択してください。あとで変更することはできません

サブドメイン

サイトにサブドメインを使用するには、このラジオボタンをチェックします。サブドメインの例としては、 site1.example.comsite2.example.com などがあります。この機能はサブドメインのワイルドカードを使用して動作します。Apache でこの機能を有効にして、ワイルドカードのサブドメインを DNS レコードに追加する必要があります。この機能をサポートしていないホスティングサービスもありますので、この機能を有効にする前にホスティングサービスに問い合わせる必要があるかもしれません。

サブディレクトリ

サイトにサブディレクトリを使用する場合は、このラジオボタンをチェックします。 サブディレクトリの例としては、example.com/site1example.com/site2 があります。 サブディレクトリの動作には、mod_rewrite を使われます。

注意:完全修飾ドメインを使用したい場合は、フォーマットを選択してはじめる必要があります。その後、動作を確認してから、ドメインマッピングプラグインを使用します。

別のメッセージ

サブドメインのインストール

このメッセージは、スタンドアローンヴァージョンの WordPress からマルチサイトヴァージョンの WordPress に変更する場合に表示されます。

Because your install is not new, the sites in your WordPress network must use sub-domains. The main site in a sub-directory install will need to use a modified permalink structure, potentially breaking existing links.

サブディレクトリのインストール

このメッセージは、ドメインに localhost を使用している場合に表示されます。

Because you are using localhost, the sites in your WordPress network must use sub-directories. Consider using localhost.localdomain if you wish to use sub-domains.

サイトネットワークの詳細

サーバーアドレス

サイトネットワークのインターネットアドレスは example.com になります。 この情報は自動的に入力されます。 注意 : 既存のURLに www.example.com のように www がついている場合、このメッセージが表示されます :「 We recommend you change your siteurl to example.com before enabling the network feature. It will still be possible to visit your site using the www prefix with an address like www.sample.com but any links will not have the www prefix.

サイトネットワークのタイトル

あなたは自分のサイトネットワークを何と呼びたいですか ? 提案されたタイトルが用意されていますが、使用したいタイトルに合わせて編集してください。

管理者のメールアドレス

あなたのメールアドレスです。メールアドレスの候補が提供されますが、必要に応じて変更してください。

インストール

Install (インストール) ボタンをクリックすると、サイトネットワークのインストールが開始されます。

インストール時の注意事項

ワイルドカードサブドメインに関する警告が表示されることがあります。

サブドメインの設定を使用するには、DNS にワイルドカードエントリを設定する必要があります。これは通常、DNS 設定ツールで Web サーバーを指すホスト名レコードを追加することです。

警告 ! ワイルドカード DNS が正しく設定されていない可能性があります。

インストーラが、お客様のドメイン上のランダムなホスト名 (599af5.sample.com) に接続しようとしました。その結果、エラーメッセージが表示されました : Couldn’t resolve host ‘599af5.sample.com’ (「 599af5.sample.com 」のホストを解決できませんでした)
サイトは使用できますが、作成したサブドメインにはアクセスできない可能性があります。DNSが正しいことがわかっている場合は、このメッセージを無視してください。

サイトネットワークの有効化

サイトネットワークのインストールが完了すると、次のような画面が表示されます。表示された指示に従って、プロセスを完了してください。

注意 : 既存の wp-config.php と .htaccess ファイルをバックアップすることをお勧めします。

1. /wp-content に blogs.dir ディレクトリを作成します
このディレクトリは、追加サイトにアップロードされたメディアを格納するために使用され、ウェブサーバーから書き込み可能である必要があります。このディレクトリは、wp-content フォルダと同じように CHOWNed と CHMODed にする必要があることに注意してください。

WP_CONTENT_DIR 定数を wp-content 以外に設定している場合は、このメッセージが表示されて考え直した方がよいです : Warning: Networks may not be fully compatible with custom wp-content directories.

2. /public_html/ の中の wp-config.php ファイルの /* That’s all, stop editing! Happy blogging. */ と書かれた行より上に以下を追加してください。
これらの行は自動的に生成され、以下のようになります。

define( 'MULTISITE', true );
define( 'SUBDOMAIN_INSTALL', true );
$base = '/';
define( 'DOMAIN_CURRENT_SITE', 'sample.com' );
define( 'PATH_CURRENT_SITE', '/' );
define( 'SITE_ID_CURRENT_SITE', 1 );
define( 'BLOG_ID_CURRENT_SITE', 1 );

これらの固有の認証キーは、wp-config.php ファイルにもありません。インストールの安全性を高めるために、これらの行は自動的に生成され、次のようになります。

define( 'AUTH_KEY', '{K 2rUF&uy(Ak0(M3J%f(W&ADLiI(+#^W*H|0@jdAc(0LHOz3)gaiOoDgN_;W+2' );
define( 'SECURE_AUTH_KEY', ']n+=#}^=3BdTn~FoS@8K#o|~WgC@#?Oj*s[L+Y+tInaOjNCFa1h59vRL#!R[[{UI' );
define( 'LOGGED_IN_KEY', 'hFe,fw?jgX@@X,Yl]jz9!qoD]v8N[TNDvleEaE5zH=|`D+yUYM|>/=8KRelv=XPE' );
define( 'NONCE_KEY', 'fkrSg(v-|/&=TC{66rgrX[_VpWv$.{a{q$CvjvjB$AP<5q?|58{6xvN{xut r?|j' );
define( 'AUTH_SALT', 'kVVt8^+oh,$|?g RxaWq_Px RwC%^^r?8zhQ+GDUWp:QB]W!tPHins]RJ@a%P_ue' );
define( 'SECURE_AUTH_SALT','>|tv)^94YuNk[:+)l<5ubJ0uTdo3gn9|YN.0J/MR1R>T=oe1}eov*ds@Z.&PA%&q' );
define( 'LOGGED_IN_SALT', 'E,C#!<lf6B $y;-nfjP10$rea?g/_A,V0tkbqCNJMfOO)Ml4&JUhM]bU[*w]oh,X' );
define( 'NONCE_SALT', '$qbgS^/Dj.RJC-,S<y9L7SV9EMuyB <wQS`}poc;Yd{PGa$!,b*oL<qX!cPMqXh`' ); 

3. /public_html/sample.com/ にある .htaccess ファイルに以下を追加し、他の WordPress ルールを置き換えます。 .htaccess ファイルがない場合は、作成します。 これらの行は自動的に生成され、以下のようになります。

RewriteEngine On
RewriteBase /
RewriteRule ^index\.php$ - [L]
#uploaded files
RewriteRule ^files/(.+) wp-includes/ms-files.php?file=$1 [L]
 RewriteCond %{REQUEST_FILENAME} -f [OR]
RewriteCond %{REQUEST_FILENAME} -d RewriteRule ^ - [L]
RewriteRule . index.php [L]  

これらの手順を完了すると、サイトネットワークの有効化と設定が完了します。再度、ログインする必要があります。

Log In (ログイン) リンクをクリックします。すると、Super Admin (特別な管理者) という新しいメニューセクションが表示されます。 ここにあるメニューは、ネットワーク内にサイトを追加・管理するためのものです。これで、あなたがインストールした WordPress がサイトネットワーク上のメインサイトになりました。

「 Administration (管理) 」 > 「 Network Admin (ネットワーク管理) 」 > 「 Settings Screen (設定画面) 」に行って、サイトネットワークのオプションを設定します。 その後、サイトとユーザーを作成する必要があります。

トラブルシューティング

  • サイトネットワーク / マルチサイトを有効にしてもログインできない場合は、ブラウザのキャッシュとクッキーを削除してからもう一度ログインしてみてください。

「 Administration Screens (管理画面) 」「 Network Admin (サイトネットワーク管理) 」もご参照ください。

原文

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