このページには、 WordPress のアップグレードより詳細なバージョンが含まれています。
詳細な手順
アップグレード作業の流れ
- データベースをバックアップ。
- サーバ上にある全ての WordPress ファイルをバックアップ。
.htaccess
ファイルをお忘れなく。 - 取得したバックアップファイルを検証。ファイルが存在するか、使える状態であるか。これは必須です。
- 全てのプラグインを無効化。
- 以上4ステップを確実に完了させる。完了するまでアップグレードしないでください。
- https://wordpress.org/download/ (日本語版は https://ja.wordpress.org/download/ ) から新バージョンの WordPress パッケージをダウンロード、展開。
- サーバ上の古い WordPress ファイルを削除。ただし、次のものは削除せずに残すこと。
–wp-config.php
ファイル
–wp-content
ディレクトリ ; この中のwp-content/cache
ディレクトリとwp-content/plugins/widgets
ディレクトリは削除。
–wp-images
ディレクトリ (あれば)
–.htaccess
ファイル。カスタムルールを.htaccess
に追加している場合は、削除しないでください。
–robots.txt
ファイル。ブログがサイトのルートにある (つまり、ブログがサイトである) 場合、そのようなファイルを作成したあとは削除しないでください。 - 上記 6 で展開した新バージョンのファイルをサーバへアップロード。
- ブラウザーで管理画面にアクセスし、画面の指示に従ってデータベースアップグレードプログラムを実行。
- パーマリンク設定画面でパーマリンク構造を更新。必要であれば手動で
.htaccess
ファイルのカスタムルールを差し替える。 - プラグインとテーマを新バージョン対応版に更新。
- プラグインを再有効化。
- WordPress の変更点を見直す。
以上がアップグレード作業の概要です。続けてアップグレード手順の詳細をお読みください。
もしもトラブルが生じたら、下記の説明をもう一度読み直して、手順どおり正しく行ったかどうか確認してください。また、トラブルシューティング: よくあるインストールトラブルも参照してください。
複数のバージョン間でのアップグレード
以下に示す方法論は「安全な」アプローチですが、適切なバックアップがあれば、 WordPress の最初のバージョンから最新バージョンに直接簡単にアップグレードできます。 WordPress はこの手順をサポートしており、 WordPress はこの点で非常に下位互換性があります。ただし、大規模なサイトの場合、アップグレード処理に予想よりも時間がかかることがあります。その場合、段階的なアプローチが役立つかもしれません。常に作業環境を確保できるように、稼働中のサイトのバックアップを保持することを忘れないでください。
2つ以上のメジャーリリースをまたいでアップグレードとしている場合は、衝突の可能性を避けデータベースを損傷するリスクを最小限に抑えるため段階的にアップグレードすることを検討してください。古いバージョンの WordPress はリリースアーカイブからダウンロードすることができます。
WordPress 3.7 では、使いやすいワンボタンアップデーターが導入され、直接現在のバージョンにすることができます。この更新手順は安全で、 3.7 からそれ以降のバージョンにワンクリックで更新することができます。
手順1: データベースをバックアップ
データベースのバックアップを取得してください。WordPress の設定やユーザー、投稿・固定ページ・コメント・リンク・カテゴリーなどのデータは全て MySQLデータベースに保存されています。この手順についての詳細は「データベースのバックアップ」をお読みください。
アップグレードを始める前にデータベースをバックアップすることはとても大切です。もし何らかの理由で WordPress の「旧」バージョンに戻さなくてはならなくなったときに、このバックアップからデータベースの復元が必要になるかもしれないからです。
手順2: 全ての WordPress ファイルをバックアップ
WordPressディレクトリにある「全ての」ファイルと .htaccess
ファイルのバックアップを取得してください。サーバからローカルコンピュータ (あなたの PC) に全ての WordPressファイルをダウンロードするには、通常 FTP クライアントを使います。
詳しい説明は「WordPress サイトのバックアップ」をお読みください。
WordPress のコアファイルに何らかの変更を加えている場合や、カスタマイズしたプラグインやテーマを使用している場合は、これらのファイルを正しくバックアップしてください。アップグレードを始める前にこれらのファイルをバックアップすることはとても大切です。この後の作業でサーバ上のファイルを誤って消してしまったり、何らかの理由で WordPress の「旧」バージョンに戻さなくてはならなくなったときに、バックアップしたファイルの再アップロードが必要になるかもしれないからです。
手順3: バックアップの検証
バックアップが正しく作成され、使用可能であるかどうか検証してください。アップグレード作業の中で一番大切な手順です !
- バックアップファイルがローカルコンピュータ (もしくは保存した他の場所) で見られるかどうか。
- バックアップファイルのサブフォルダも開けるかどうか。
- ファイルが zip ファイルの中にある場合は、解凍できるかどうか。
- テキストエディタで
.sql
ファイルを開き、DB のテーブルとデータの中身を見られるか。
手順4: 全てのプラグインを無効化
管理画面でプラグイン画面を開き、全てのプラグインを無効化してください。WordPress 本体が変わるので、プラグインによってはアップグレード処理と衝突する可能性があるからです。管理者メニューにアクセスできない場合は、プラグインフォルダをリセットすればすべてのプラグインを無効化できます。
手順5: 上記4ステップを確実に完了させる
もし最初の4ステップがまだ終わっていなければ、ここでストップして、まず4ステップに従ってください。最初の4ステップが終わるまでアップグレードはしないで下さい。
アップグレード時の問題解決で頼りになるのは WordPressサポートフォーラムです。トラブルが起きてフォーラムで質問すると、フォーラムのボランティアの人達は、最初の4ステップを終わらせたかどうか尋ねてくるはずです。
手順6: WordPress パッケージをダウンロードして展開する
https://wordpress.org/download/ (日本語版は https://ja.wordpress.org/) から新バージョンの WordPress パッケージをダウンロードし、解凍します。
- この後 FTP でリモートウェブサーバへ WordPress をアップロードするのであれば、ウェブブラウザーで自分のコンピュータに WordPressパッケージをダウンロードし、解凍してください。
- webサーバへ Shell でアクセスできて、コンソールベースのツールを使うことに抵抗がない場合は、WordPress を直接あなたの web サーバへダウンロードすることも可能です。
wget
、またはlynx
等のコンソールベースの webブラウザーが使用可能で、FTP を行ないたくない場合に利用できます。 パッケージを現在の WordPressディレクトリと同階層のディレクトリ (例えば “uploads” など) に置き、次に、gunzip -c wordpress-5.3.tar.gz | tar -xf -
またはtar -xzvf latest.tar.gz
で解凍します。
WordPressパッケージは wordpress
というフォルダの中に展開されます。
手順7: 古い WordPress ファイルを削除
どうして削除するのですか ? アップロード (または cPanel を使ったアップグレード) 処理中に既存のファイルが正しく上書きされなかったり、不要な旧ファイルが残ったり、それが後で問題を生じさせたりすることがあるので、一般的に、可能なものは全て削除しておくほうが良いのです。
削除してはいけないファイル一覧:
wp-config.php
ファイルwp-content/
ディレクトリwp-includes/languages/
ディレクトリ — あえてここに置きたい場合はこれだけ残す。wp-content/languages/
に切り替えてよければ削除 (次回のアップグレードからwp-includes/
ごと削除できるようになる).htaccess
ファイル —.htaccess
にカスタムルールを追加している場合は、削除しないでください。- コンテンツ、カスタマイズしたプラグイン・テーマ — 画像等のメディアファイル、ならびに、その他カスタマイズしたコンテンツやプラグイン等が
wp-content
ディレクトリ内にある場合は削除しないこと。
削除するファイル一覧:
wp-*
(上記のものを除く)、readme.html
、wp.php
、xmlrpc.php
、license.txt
ファイル。通常はルートまたはWordPressフォルダ内のファイルです。繰り返しになりますが、wp-config.php
ファイルは削除しないでください。
注: 後のバージョンでは一部のファイルは存在しないかもしれません。wp-admin
フォルダー。wp-includes
フォルダー。wp-content/plugins/widgets
フォルダー。このフォルダーは、Sidebar Widgets プラグインを以前インストールした場合にのみ表示されます。Sidebar Widgets のコードは、内蔵のウィジェット機能と競合します。
どうやって削除するのですか ?
WordPress サイトからファイルを削除するには、いくつかの方法があります。 FTP クライアントを使用することもできますし、 SSH にアクセスできる場合はそれを使用することができます。また、一部のホストプロバイダーでは、ファイルやフォルダーを削除する機能を提供しています。
FTPによるファイル・フォルダーの削除
ファイルやフォルダーの削除は、アップロードに使用した FTP クライアントと同じものを使用できます。お使いの FTP クライアントで空でないフォルダーの削除ができない場合は、お使いの FTP クライアントのオプションをご確認ください。通常、空ではないフォルダーの削除を許可するオプションが見つかります。空ではないフォルダーを削除することで、WordPressの古いインストールを手早く完全に一掃することが出来ます。安全のため、削除が完了したら、元の設定に戻すことをおすすめします。
SSHを使って削除する場合
コマンドラインでログイン (SSH) が可能であれば、以下のコマンドを入力することで、必要なファイルのバックアップコピーを作成し、ディレクトリ内の WordPress ファイル (と .htaccess ファイル) のみを削除することが出来ます。もし、以下の cp
コマンドに含まれない他のファイル (index.php
など) をカスタマイズしている場合は、それらもコピーしてください。
$ mkdir backup cp wp-config.php .htaccess backup cp -R wp-content backup rm wp*.php .htaccess license.txt readme.html xmlrpc.php rm -rf wp-admin wp-includes cp backup/wp-config.php .
アップグレードが完了したら、カスタマイズしたテンプレートやプラグインを、バックアップディレクトリから復元することができます。例えば、 index.php
を復元するには cp backup/index.php .
を使います。
SSH を使った別のやり方としては、まず、新たに別名で wordpress
ディレクトリを作り、 wp-config.php
や、 .htaccess
、追加・変更したコンテンツファイルをその中にコピーします。その後、古いディレクトリの名前を変更し (アーカイブ化するため) 、新しいディレクトリをその場所に移動させます。
手順8: 新ファイルをアップロード
ローカルコンピューターにあるアップグレード用の新ファイルを FTP を使って、サイトのサーバーにアップロードしてください。FTP プログラムを使ってアップロードする時の詳しいガイドラインは FileZilla の使い方とリモートホストへの WordPress のアップロードをご覧ください。
注: wp-content
フォルダを削除しなかった場合は、アップロード時にいくつかファイルを上書きする必要があります。
wp-content
フォルダーには WordPress のテーマとプラグインが含まれています。これらはそのままにしてください。それ以外のものを先にすべてアップロードして、その後、新しいものや変更のあった WordPress のファイルだけを新しい wp-content
フォルダーにアップロードしてください。 デフォルトのプラグインの旧バージョンは新しいもので上書きしてください。
WordPressのデフォルトのテーマにも変更がありますので、wp-content/themes/default
フォルダーにアップロードします。デフォルトのテーマをカスタマイズしている場合は、アップグレードした後で変更点を見直してインストールする必要があります。
手順9: WordPress データベースのアップグレードプログラムを実行
ブラウザーで管理画面 (/wp-admin/
) に移動します。WordPress がデータベースのアップグレードの要否をチェックして、必要であれば、データベースを最新バージョンに更新する必要があるというメッセージが表示されます。ボタンをクリックして、データベースを更新してください。
注: この手順を行う前に、WordPress に登録されているデータベースのユーザー名が、データベースのテーブルを作成、変更、削除する権限を持っていることを確認してください。標準的な方法で WordPress をインストールし、その後何も変更していなければ問題ありません。
手動でアップグレードスクリプトを実行したい場合:
- WordPress がルートディレクトリにインストールされている場合は
http://example.com/wp-admin/upgrade.php
へ移動します。 - WordPress が
blog
という名前のサブディレクトリにインストールされている場合はhttp://example.com/blog/wp-admin/upgrade.php
へ移動します。
アップグレード後にログインができなくなった場合は、ブラウザの Cookie を消去してみてください。
手順10: パーマリンクと .htaccess を更新
In your Administration Screen > Settings > Permalinks screen update your Permalink Structure and, if necessary, place the rules in your .htaccess
file. Also see Using Permalinks for details regarding Permalinks and the .htaccess
file.
手順11: 最新版のプラグインとテーマをインストール
各プラグインやテーマのページで、新しいバージョンの WordPress との互換性情報を確認してください。必要に応じて、プラグインやテーマの新しいバージョンをインストールしてください。
手順12: プラグインを再有効化
管理画面から、使用するプラグインを有効化してください。公式プラグインディレクトリのページで新しいバージョンの WordPress への対応情報がないプラグインは、一つずつ有効化し、問題がないかどうかテストしていってください。正しく動作するようなら、そのプラグインの公式ディレクトリ内ページでテスト結果をフィードバックするとよいでしょう。
手順13: WordPress の変更点を見直す
WordPress の最新情報は以下の資料を参照してください。
トラブルシューティング
レイアウトの崩れやエラー
ブログのレイアウトが崩れていたり、エラーメッセージが表示されている場合は、新コード上では動かない古いプラグインが犯人の可能性があります。WordPressの管理画面で、デフォルトのプラグイン以外のプラグインを全て無効化してください。その後、プラグインをひとつずつ有効化してください。
カスタマイズやコアファイルの変更をした場合
その他の WordPress ファイルを変更している (WordPressを「ハックした」場合) は、自分が行った変更をきちんと把握しておくというのが前提です。編集したコードを新コードに書き写す必要があります。WordPress バージョンにリリースごとの変更ファイルの一覧があります。
古いコードを使い続けたい気持ちは抑えること
アップグレードは最新でベストなコードを提供します。どれだけたくさんカスタマイズをしていても、旧コードを使うとほとんど必ずと言っていいほど問題が生じます。変更を加えた旧コード使いたい気持ちはあるかもしれませんが、エラーが生じる可能性は大きくなります。
旧バージョンに戻すことはできますか ?
戻すことはできますが、最新バージョンから旧バージョンにロールバックする (バージョンを戻す) ことは通常おすすめできません。新バージョンはセキュリティアップデートが含まれることが多く、旧バージョンに戻すとサイトにセキュリティ上の問題を残す可能性があります。また、バージョン間のデータベース構造の変更のためにサイトのコンテンツ、投稿、コメントなどを維持するのが難しくなったり、データベースに保存されている情報を利用しているプラグインに問題が生じたりします。それでも旧バージョンに戻したい場合は、自己責任で行ってください。アップグレードを試みる前にサイトすべてのバックアップとデータベースのバックアップをしていなければ、ロールバックはほぼ不可能だと思ってください。wp-config.php 以外のすべての WordPress ファイルを削除し、バックアップしたファイルをサーバーにアップロードした後、バックアップファイルからデータベースを復元をしてください。ロールバックには正常に動作するバックアップが必ず必要です。WordPressのバージョンによってはロールバックできないこともあります。
さらにヘルプを求める
アップグレード後エラーが発生する場合は、トラブルシューティング: よくあるインストールトラブルや、トラブルシューティング、「インストール」カテゴリーのサポートページをご覧下さい。探している答えが見つからない場合は、WordPress サポートフォーラムで質問の内容を詳しく投稿してください。その際、古いコードを使っている場合は変更するように必ずすすめられますので、質問する前に変更しておきましょう。
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