イベントを超えたコミュニティづくり

この記事は「Building community beyond events」(2020年7月23日) の翻訳です。英語で元の記事にコメントを書くか、日本語でフィードバックしたい場合は WordSlack #community チャンネルでご提案ください。

背景として、こちらの記事もご覧いただくと参考になると思います (Google 翻訳リンクはこちら)。


最近のオンラインイベントの再定義に関する議論では、WordCamp をオンラインで行う際の課題がいくつか浮き彫りになり、WordPress コミュニティのオーガナイザーが試すことができるとても興味深い代替案も提案されました。この種の議論は WordPress コミュニティに限ったことではありません。世界中のグループが、対面で行うイベントをオンラインプラットフォームに適応させるのに苦労しています。

WordPress コミュニティは、人々が WordPress の使い方や貢献方法を学べるような価値あるコンテンツを共有するための効果的な手段の改善を続けなければなりません。

同期 (synchronous) イベントの先へ

この Community チームが結成されたときから、イベントは WordPress コミュニティを成長させるための主要なツールとして、ユーザーのみなさんが WordPress の使い方を学び、WordPress に貢献できるようにサポートしてきました。イベントはこの目標に向かって取り組むのに効果的です。志を同じくする人たちと共有の空間で学ぶことで、たとえ難しいことがあっても WordPress を使い続けるのに役立つ帰属意識を育むことができるためです。

ただし、イベントを通じてコミュニティを構築することには限界があります。地理的な理由やスケジュール、その他の障壁によりイベントに参加できない人は取り残されてしまいます。私たちは、できるだけ多くの場所、回数、地域でイベントを開催してコミュニティを育成しようとすることで、この課題に取り組んでいます。何千人もの人々がこの素晴らしい取り組みに貢献しています。

オンラインイベントは、地理的な制約によるイベントの範囲の制限を大幅に縮小していますが、同期イベント (訳注: 同じ時間にみんなが参加するイベントを指す。「リアルタイムイベント」的な意味に近い) の制約は依然として残っています。午後6時に開催される動画イベントに間に合わない人には、参加のチャンスがありません。また、複数の登壇者やオーガナイザーが世界中の異なる場所で同じトピックについてのコンテンツを共有しているため、運営作業は効率的ではありません。

現在のところ、誰かが WordPress コミュニティから WordPress についてもっと学びたいと思った時の選択肢は以下のとおりです。

  1. サポートドキュメンテーションを読む。
  2. 地元の Meetup や WordCamp を見つけて、学びたいトピックがスケジュールに表示されることを期待する。
  3. 学びたいトピックの WordPress.tv/YouTube 動画があれば、理解できることを願って視聴する。

では、もし他の方法があったらどうでしょう ?

提案: 録画ワークショップ + 同期ディスカッショングループ

もっとも効率的に多くの人にアプローチし、WordPress の使い方や貢献の仕方を学んでもらうには、時間と興味のある人がいるときにいつでも見られる録画済みワークショップを利用するのが最も効果的です。録画されたトークやワークショップなら、世界中の誰もが、どんなタイムゾーンにいても、どんなスケジュールでいても、興味を持ったときに見ることができます。

しかし、私たちみんなが知っているように、同期ディスカッションは信じられないほど強力なものです。つながり、相互学習、アイデアの交換、個人の成長を促進します。

この2つの要素を、オンラインコンテンツの柔軟性と、一緒に学ぶことで得られるコミュニティの価値と一体感を提供するプログラムに融合させたらどうでしょうか ?

ワークショップをひとつの場所 (wordpress.org 上) で公開し、学習者をライブディスカッショングループに招待し、異なる時間帯に対応できるようにすることができます。この「反転授業」モデルでは、自分の都合に合わせて学習した後、追加の発展のために集まることが出来ます。

ワークショップは、WordCamp で講演をしている人が企画することもできますし、WordPress.TV の既存のコンテンツや、オンライン Meetup で行われている講演を利用することもできるでしょう。また、複数のワークショップで構成する長いコースや、時間をかけて何度も会うグループなどの可能性もあります。

ディスカッショングループやワークショップが終了したら、ディスカッショングループのリーダーは、学習者に地元のコミュニティグループを紹介し、さらなる WordPress の学びや仲間づくりを勧めることができます。

このアプローチは、「WordPress をプラットフォームとして成長させ、人々が WordPress の使い方や貢献方法を学ぶのを助ける」という私たちのミッションを、わくわくする新しい方法で支援できる可能性を秘めています。

フィードバック

このアイデアが面白そうと思ってくれた場合、または質問や提案がある場合は、この投稿にコメントを残してください。以下に、具体的な質問をいくつかご紹介します。

  1. 過去1年間に、このプログラムの最初のイテレーションに含めることを勧めたいワークショップを見たことがありますか ?
  2. 最初に提供するワークショップに含めることが重要なトピックは何でしょうか ?
  3. こういったプログラムのためにコンテンツを開発するのを手伝ったり、提案されたコンテンツの正確性をチェックしたりすることに興味がありますか ?
  4. ワークショップのディスカッショングループのリーダーになることや、リーダーのトレーニングに興味がありますか ?