WordPress の新しい使い方
WordPress の新たなパブリッシング体験を準備中です。つまり、コードを全く必要とせず、あなたの言葉、写真、レイアウトを、頭の中で思い描くのと同様に画面上でも見栄えの良いものにする準備をしています。
このプロジェクトのことを聞いたことがあるかもしれません。それは、出版に革命をもたらした発明にちなんで、Gutenberg と呼ばれていますが、あなたにとっては何を意味することになるでしょうか。その最大の違いを目の当たりにするのは誰でしょうか。日々のワークフローにとって何が変わるでしょうか。みんなが、そしてすべてがです。Gutenberg エディターはすべての種類のコンテンツを作成するのにブロックを使用し、WordPress をカスタマイズする、片手では数え切れない、一貫性のない方法を置き換え、モダンなコーディングスタンダードに準拠し、オープン・ウェブ・イニシアチブに協調します。こうしたコンテンツブロックは、ユーザー、開発者、ホスティングが WordPress とやり取りする方法を変え、リッチなウェブコンテンツを簡単かつ直感的に構築し、技術的な能力に関係なくすべての人にパブリッシングと仕事を民主化します。
WordPress がアイディアをウェブに公開する最良の方法だと大勢の人が考えていることはすばらしいことです。コードの書き方を知っていれば WordPress の力を解き放つのはたやすいことです — けれど、誰もがそうではありません。そして今や、その必要はないのです。
新たな体験の発見
できるだけ実際に体験をしていただき、多くのフィードバックをいただくため、誰もが試せるよう Gutenberg をプラグインとして公開しています。この WordPress との新しい連携方法を体験するには、サイトのダッシュボードからプラグイン、新規追加と進み、検索窓に「Gutenberg」と入力してください。
もしくは、プラグインをダウンロードしてからサイトにアップロードし、インストールすることも可能です。
一緒に未来を作りましょう
Gutenberg は GitHub 上で開発されており、プロジェクトについて知るためにはこのドキュメンテーションをまず読むのがよいでしょう。
Gutenberg を使ってみた体験をぜひ聞かせてください。これは、WordPress の将来に大きな影響を与えることができるワクワクする機会です。Gutenberg を色々触って使ってみて、感想を共有してください。何回でも、好きなだけフィードバックを送信するのに使ってください。
この新しいユーザーエクスペリエンスを構築している人たちを助けるための最も的確な方法は、特定のスクリプトや一連のタスクを使ってエディターをテストすることです。テストとやり方はこちらにあります。
ブロックって何 ?
Gutenberg についての議論の中でよく聞く言葉の一つに「ブロック」があります。ブロックは、ショートコード、埋め込み、ウィジェット、投稿フォーマット、カスタム投稿タイプ、テーマオプション、メタボックス、およびその他のフォーマット要素を必要とするコンテンツにスタイルを加えるための統一した方法です。コードを深く知らなくとも豊富なカスタマイズを可能にすることによって、WordPress の幅広い機能を明確かつ一貫したユーザーエクスペリエンスで実現します。
現在の WordPress エディターは一つのオープンテキストウィンドウです。これは、文章を書くためにはすばらしい空白のキャンバスであったのですが、画像、マルチメディア、ソーシャルメディアからの埋め込みコンテンツ、投票、その他の要素を含む投稿やページを作成する場合は、必ずしも直感的ではないさまざまなアプローチの組み合わせを必要としていました。
- 画像を挿入するための HTML やメディアライブラリー、マルチメディアや許可されたファイルの挿入。
- 埋め込み用リンクの貼り付け。
- ある種のプラグインで用意されたショートコード。
- 投稿や固定ページの上部に表示されるアイキャッチ画像。
- 小見出しのための抜粋。
- ページの横にあるコンテンツのためのウィジェット。
これらの利用について、すぐにわかる一貫性のあるものにする方法を考え、私たちは「ブロック」というコンセプトを採用し始めました。上記の項目はすべてブロックである可能性があります。すぐに見つけることができ理解しやすくブロックのコンセプトは非常に強力です。設計を慎重におこなえば、すぐれた編集とパブリッシングの体験が得られます。
クライアントがドラッグして設定できる自動的に名前や写真および略歴を表示する会社紹介ページの「従業員」ブロックを想像してみてください。WordPress をすべて同じ方法で拡張するプラグインの世界。単純化されたメニューとウィジェット。WordPress とプラグインの 90% をユーザー誰もが即座に理解して使用できます。
Gutenberg の開発段階
Gutenberg には、3つの計画段階があります。第1段階では WordPress 5.0 への組み込みを目指し、投稿の編集体験とブロック機能の実装に注力しています。この初期段階では、コンテンツが第一となるような取り組みに焦点を置いています。上記のようにブロック機能を使うことで、その他の設定オプションを気にすることなく、コンテンツの見え方に集中することができます。これにより最終的には、すべてのユーザーが魅力的かつ直感的、視覚的な方法で自分のコンテンツを発信できるようになります。
これらの基本要素は翌年に予定されている第2、第3段階の開発のための下準備となり、投稿からページテンプレート、最終的にはサイト全体のカスタマイズへと進んでいきます。
Gutenberg は大きな変化です。そして、既存の機能 (ショートコードやメタボックスなど) が引き続き動作し続けられるよう、開発者には時間と効果的な方法を提供します。最終的には、プラグイン・テーマ開発者がコアによってサポートされているツールセットを利用することで、より魅力的で視覚的な体験をユーザーに提供するための新たな可能性を与えてくれることでしょう。
互換性
Gutenberg プロジェクトは互換性の懸念に対して積極的に取り組んでいます。ブロックはコンテンツ機能を構築する新しい仕組みのデファクトであり、開発者は現在提供している機能を、カプセル化したブロックへ移行することが推奨されます。しかし既存の WordPress 機能のサポートは引き続き行われますし、ショートコード、メタボックス、カスタム投稿タイプについては、移行手段も提供する予定です。
- ショートコード
- 変更なしで動作します。
- ショートコードの挿入を助ける新しい「ショートコードブロック」が提供されます。
- ショートコードをその場でプレビューできる仕組みを提供予定です。
- メタボックス
- 新しい UI でも一部のメタボックスは変更なしで動作します。
- 一部のメタボックスは更新が必要です (特に操作を DOM に依存しているもの *)。
- 一部のメタボックスはネイティブのブロックに変換できます (特にフロントエンドでレンダリングされるもの)。
- コンテンツ領域の外の新しい Gutenberg ネイティブ拡張ポイントに移行できるものもあります。
- 互換性のないメタボックスは通知されますが、将来的には代わりに旧来のエディターをロードする仕組みを提供予定です。
- カスタム投稿タイプ
- Gutenberg でサポートされます。
- REST API (
show_in_rest
) 宣言が必要です。 - “editor” サポートの宣言をしないことでオプトアウトできます。
- サポートするブロックとデフォルトブロックを宣言できます。
* 現在の編集画面の特定の構造に依存する一部のメタボックスは Gutenberg の下で動作することが保証されておらず、正しく読み込まれるためには変更が必要な場合があります。
最後に、Gutenberg を完全に無効化するために使える公式にサポートされたプラグインがあります。
リソース
プロジェクトや、その背後の考え方についてさらに知ることができるリソースがたくさんあります。
- Gutenberg, or the Ship of Theseus: Gutenberg で将来可能になるかもしれないことの例も含む
- エディター技術概要
- デザイン指針とブロックデザインのベストプラクティス
- make.wordpress.org 上での開発更新情報
- プロジェクトの FAQ セクション
- WordPress.tv で Gutenberg に関する講演を見つける