PHP 最低必須バージョンの変更

以下は、Aaron Jorbin が書いた WordPress.org 公式ブログの記事、「Minimum PHP Version update」を訳したものです。

誤字脱字誤訳などありましたらフォーラムまでお知らせください


今月末に WordPress 5.2 のリリースを予定していますが、それと同時に PHP の最低必須バージョンを更新します。WordPress には、PHP 5.6.20 以降が必須となります。

WordPress 5.1 から、PHP バージョン 5.6 以下を使っているユーザーの方にはダッシュボードに PHP の更新を助ける情報を含む通知が表示されています。以来、WordPress 統計情報で、より新しいバージョンの PHP を利用するユーザーの増加が確認できるようになりました。

古すぎるバージョンの PHP を使っているユーザーに表示される通知

PHP をアップグレードすべき理由

お使いのサーバーでサポート対象外バージョンの PHP が稼働している場合、 WordPress 更新ツールは WordPress 5.2 をサイトに提供しません。WordPress を手動で更新しようとした場合、作業は失敗するでしょう。最新の WordPress 機能を使い続けたい場合は PHP をより新しいバージョンにアップグレードする必要があります。

PHP を新しいバージョンにアップグレードする際、WordPress としては推奨バージョンである PHP 7.3 への更新をおすすめしています。PHP internals チームは、最新バージョンがこれまで最速となるようすばらしい努力を重ねてきています。これはつまり、アップグレードを行うことでサイト運営者・訪問者の両方に対してサイトのスピードを改善できるということです。

このパフォーマンス強化はまた、サイトのホスティングに必要なサーバーの数を減らせるということも意味しています。PHP をアップグレードすることは、サイト運営者であるあなたに朗報なだけではなく、Web 上のサイトの1/3を占める WordPress がこれまでよりも少ない電力を要するため、地球にも優しいということでもあります。

PHP のアップグレード方法

新バージョンの PHP にアップグレードするために手助けが必要な方は、詳しいドキュメンテーションを利用できます。リンク先のページには、ホスティングサービス (レンタルサーバーなど) へサポートを依頼するために送るメッセージのサンプルも含まれます。多くのホスティングサービスも、各自に特化した PHP をアップグレードする方法についての情報を公開しています。

現在は PHP 5.6、近々 PHP 7 以降へ

今回、2010年以来初めて WordPress の PHP 必須バージョンを上げることになりますが、これが2019年最後の変更とはならないかもしれません。WordPress コアチームは、年末に PHP 7 以降を最低必須バージョンにすることも視野に入れつつ、最新バージョンの PHP がどれくらい採用されているかを観察していく予定です。

PHP のバージョンアップをして、今後 WordPress のバージョンを更新できるように備えましょう !

WordPress 3.2 に向けての準備

WordPress 3.2 がもうすぐリリースされるにあたって、みなさんに万全の準備を整えてもらいたいと思っています。動作のための最低要件が変更になりますのでご注意ください。

PHP と MySQL

バージョン 3.2 から、PHP 5.2.4 と MySQL 5.0 以上が必要になります。一年ほど前にこの変更について告知したとおり、PHP と MySQL の古いバージョンを使っている人は比較的少なくなっています。しかし、4500万人の WordPress ユーザーがいる現在では、少数派とはいえかなりの数になります。明日 3.2 がリリースされた際のアップグレード時に、対応しているバージョンを利用しているように準備しておいてください。

ホスティングサービス (レンタルサーバー) のアカウントにログインし、最低でも PHP 5.2.4 と MySQL 5.0 になっているかどうか確認しましょう。主要なホスティングサービスの多くはすでにこういった新バージョンがデフォルトになっていますが、例外もあるかもしれません。もしまだ古いバージョンのままということを発見した方は、ドロップダウンメニューなどから新バージョンを選択して保存するなどといった簡単な方法でアップグレードできるはずです。

自分のホスティングアカウントでこういった情報を取得する方法が分からない、または管理者が別の人のためホスティング用のコントロールパネルのアクセス方法が不明、という方もご心配なく。Health Check (健康診断) プラグインで、3.2 への対応状況を調査できます。ダッシュボードの「プラグイン → 新規追加」から、「health check」と検索して (一つ目の検索結果として出てくるはずです) インストール・有効化しましょう。何か更新が必要な場合はこのプラグインが教えてくれます。

もっとサポートが必要な場合は、ホスティング会社のカスタマーサービスに連絡して、以下のようなメールでお願いするとよいでしょう。

お世話になっています。[example.com] というドメインで、WordPress サイトを持っています。最低動作要件が PHP 5.2.4 と MySQL 5.0 に変更になる予定ですが、私のサイトがこの要件を満たしているか確認していただけますか。もし古いバージョンの PHP または MySQL を使っている場合は、更新していただくか、更新方法を教えてもらえますか。ありがとうございます。

もしホスティング会社が「バージョンアップはできません」と回答した場合は、他のサービスを探すタイミングかもしれません。

IE6 とその他の旧ブラウザ

3.2 で、管理画面での Internet Explorer 6 対応を終了します。これは、 Microsoft もサポートを終了している10年ものの旧式ブラウザです。これからこういったブラウザで WordPress のダッシュボードにアクセスすると、告知が表示されます。なぜこういう決断をしたかというと、Web の技術が改善されるに従って、WordPress もそういった改善を取り入れて進化していっているからです。旧式のブラウザを使っている場合、その恩恵に預かれていないはずです。

ブラウザが旧式の場合、フレンドリーな黄色い告知ボックスがダッシュボードに現れ、新しいバージョンが利用出来ることをお知らせしてくれます (もちろん、隠すこともできます) 。ただし IE6 をお使いの場合は、赤いボックスが表示され、ダッシュボードが正しく機能しないでしょう。会社、図書館、学校などがパソコンの管理を担当していて自分で新しいブラウザをダウンロードできない場合は、上司、ネットワーク管理者、IT 責任者などにアップグレードをお願いするためのメールのサンプルをご利用ください。

私が [場所] で使っているパソコンには、旧式のブラウザがインストールされています。Internet Explorer 6 は現代の Web 標準が存在しなかった10年前に作られており、最新の Web アプリに対応していません。新バージョンの WordPress を含む多くのサイトやアプリが IE6 のサポートを打ち切りつつあります。IE6 のメーカーである Microsoft でさえも、IE6 が化石となる日を指折り数えて待っています (http://www.ie6countdown.com/) 。最新バージョンの IE またはその他のモダンブラウザ (http://browsehappy.com/)にアップグレードしてくれませんか ? よろしくお願いします。

Welcome to the future!